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「金田一37歳の事件簿」は2018年から「イブニング」「コミックDAYS」にて連載されている人気漫画です。
今回は漫画「金田一37歳の事件簿」のあらすじ・最終回を解説します。
初版発行日 | 2018年6月15日発売 |
掲載誌 | イブニング・コミックDAYS |
出版社 | 講談社 |
作者 | 原作:天樹征丸、作画:さとうふみや |
巻数 | 17巻(コミックス) ※2024年12月8日現在 |
ジャンル | サスペンス |
Wikipedia | 「金田一37歳の事件簿」のWikipedia |
「金田一37歳の事件簿」登場人物一覧
漫画「金田一37歳の事件簿」の登場人物を一覧形式でまとめてみました。
終盤から登場する人物もいますので「金田一37歳の事件簿」を読んでいない方は先に漫画を読んで頂くことを推奨します。
- 主要の登場人物
- 金田一一:本作の主人公
葉山まりん:音羽ブラックPR社の新人社員
明智健悟:警視長
剣持勇:警察を退官
高遠遥一:殺人コーディネーター(地獄の傀儡師)
七瀬美雪:大手航空会社のチーフパーサー
真壁真:白金署の刑事。一の先輩
金田一二三:一のいとこ
佐木竜二:大手映像制作会社の課長。一の後輩
村上草太:地元信用金庫の課長。一の同級生
森下桃香:隣人。シングルマザー
森下走野:隣人。桃香の息子
内神田洋:音羽ブラックPR社の課長
鹿爪剛:音羽ブラックPR社の部長
氷川鏡美:音羽ブラックPR社、庶務部
- 歌島リゾート殺人事件(登場人物)
- 大竹比呂之:不動会社の経営者、45歳
館林一樹:一級建築士、37歳
鈴木実:歯科医師、36歳
小野塚哲也:ガソリンスタンド経営、39歳
黒木護:料理人、42歳
末次里菜:フリーアナウンサー、28歳
桜沢楓:IT企業派遣社員、27歳
麻生早苗:看護師、27歳
辻亜矢芽:声優、30歳
星村のぞみ:薬剤師、32歳
冬木栄介:歌島リゾート支配人
- タワマンマダム殺人事件(登場人物)
- 美咲雛:40歳
姉小路牧子:45歳
九条美音子:42歳
園森紗英:39歳
竹腰悠也:ヨガインストラクター
- 京都美人華道家殺人事件(登場人物)
- 京極鴈流:赤池流宗家、50歳
京極鶴羽:46歳
京極桜子:フラワーアーティスト、25歳
京極薫子:花道家、25歳
一乗寺錦:兄弟子、27歳
黒樹左京:弟弟子、23歳
六波羅護:番頭、65歳
浪風千紘:仲居、37歳
辻森遥:板前、30歳
山科六郎:京都府警
- 函館異人館ホテル殺人事件(登場人物)
- 海枝博貴:演出家監督、52歳
岡倉純:元スカイウォーカー所属、30歳
中上聖也:元スカイウォーカー所属、28歳
水島颯太:デスペラード所属、26歳
赤座光輝:デスペラード所属、26歳
綾野木ルカ:女優、25歳
五代玄一郎:デスペラード所属、24歳
最上翔太:俳優、32歳
刈谷ユダ:俳優、40歳
壇はるみ:マネージャー、32歳
小野寺隆司
いつき陽介:フリーライター
幸村真之助:警視長捜査一課警視
- 騒霊館殺人事件(登場人物)
- 鹿野美雨:画家、36歳
庭本大河:不動産会社勤務、29歳
佐熊洋平:ルポライター、45歳
唐崎星也:中小建設会社、28歳
唐崎萌音:星也の妻、27歳
花塚衣舞:読者モデル、23歳
梅村修児:ソムリエ、33歳
中根沢児郎:ヨーロッパ家具輸入業、50歳
久門朝香:専業主婦、25歳
白鳥麗桜:電報堂、29歳
黒原太:電報堂
- 綾瀬連続殺人事件(登場人物)
- 箕田英輔:遅川書房、35歳
小美野悠人:ミステリー小説家、29歳
間宮利一:ミステリ作家、52歳
瀬戸倉涼:アルバイト、34歳
冬樹アガサ:中智大学、19歳
朝霧風馬
神山礼児
影井宗一
- 殺人二十面相(登場人物)
- 船橋良介:ドワンゴ担当、24歳
魚森流菜子:キャスター、24歳
葉狩京士郎:カメラマン、52歳
億野冴月:ウェブデザイナー、32歳
島咲蘭:インスタグラマー、26歳
鹿倉美波:ブロガー、38歳
赤峰志堂:週刊マンデー記者、41歳
青鬼蒼作:ミステリ評論家
- 人狼ゲーム殺人事件(登場人物)
- 峰雪虹太:ウィーチューバー、25歳
咲間みおり:アンチエイジング医師、32歳
氷高柊也:ゲームプロデューサー、34歳
冬城楽人:音楽家、38歳
葉桐灯花:ネットアイドル、23歳
鬼屋敷剣:IT起業家、36歳
竜門峻平:不動産会社役員、28歳
鹿打七太郎:ホテル経営者、40歳
池神凛:ミステリーウェブ作家、27歳
- 首なしスキーヤー事件(登場人物)
- 孤村雄一郎:緋尻島役場開発企画課長、42歳
月野田萌:帝国女子大スキー部OG、28歳
涼木彩芽:帝国女子大4年生、21歳
氷森冬美:帝国女子大1年生、18歳
絵星春香:帝国女子大2年生、19歳
青崎夕菜:帝国女子大3年生、20歳
嵐沢かりん:帝国女子大4年生、21歳
赤桐透:帝国女子大スキー部コーチ、28歳
鶴井剣人:帝国女子大スキー部監督、42歳
神永美波:かつての帝国女子大スキー部員
「金田一37歳の事件簿」のあらすじ
「金田一37歳の事件簿」本編のあらすじを紹介します。
まだ「金田一37歳の事件簿」を読んでいない方は最初に漫画を読んで頂くことをオススメします。
1巻のあらすじ
歌島リゾート殺人事件【問題編】
音羽ブラックPR社に勤める、37歳の金田一一。
万年主任として落ちこぼれ社員として働く金田一に「伊豆沖の孤島リゾート」のオープニングイベントに行く仕事を命令されます。
伊豆沖の孤島は過去3度に渡って殺人があったいわく付きの歌島。嫌な予感を抱えながらも後輩の葉山まりんと共にオープニングイベントへと向かいます。
ツアー当日。
「歌島リゾート夢の縁結びツアー」の添乗員として参加する金田一とまりん。縁結びツアーは宿泊しながら行う婚活イベント。
金田一たちはツアー客を盛り上げながら、夜に肝試しを開催します。四度目の惨劇を起こそうとほくそ笑む人物の存在を知らずに…
- 肝試しのルール
- 事前にアンケートをとった希望者を参考にペアリングされた相手と2人で、チャペルの中にある十字架の祭壇に進み一輪のバラを置いて戻ってくる。
肝試しの説明をしている途中、とある部屋から「オペラ座の怪人」の音楽が鳴ります。嫌な予感を抱えた金田一は、他の旅行客と一緒に音が鳴った部屋へと向かうと、誰もいない部屋からCDの音源が流れていました。
誰が流した音楽か分からず、金田一たちは広間へと戻ります。
肝試しが始まり、小野塚哲也と麻生早苗が教会に入っていきます。金田一は2人を脅かすためにあとから教会へ。脅かそうとした瞬間、麻生が叫びます。
桜沢楓の絞殺死体が教会に横たわっていました。
緊急事態が発生したことで金田一はツアー客を集めて事情を話すと、オーナーの冬木栄介、歯科医師の鈴木実らと共に死体が置いてある現場へと向かいます。
すると死体はなくなっており、ファントムを名乗る人物からの手紙が置いてありました。台風が接近して、助けを呼べない状況に追い込まれた金田一は、警視長になった明智に連絡します。
明智は台風の状況下では助けに行くことが出来ないことを伝えて、金田一に自力で解決しろと葉っぱをかけます。
不穏な空気の中、食事を行うツアー客。あるとき、教会から離れた「ヴィーナスの鐘」がある建物から鐘の音が鳴ります。手動でしかならない鐘が鳴っていることから急いで現場に向かうと行方不明になっていた桜沢の死体が、首をつられた状態で発見されます。
鈴木実は何かに気付いたような顔をしますが、犯人と思しき人物に睨まれ、その場を退散します。
謎を解きたくない金田一ですが、剣持元警部に連絡をしてツアー参加者の身元を洗うよう依頼。事件について振り返ります。
- 事件の振り返りと思考
- リゾートからヴィーナスの鐘まで歩いて4~5分。
鐘が鳴った時、ツアー参加者には全員アリバイがあり、鐘を鳴らす自動装置は見当たらなかった。
犯人はなぜ一旦死体を消す必要があったのか…
犯人は鈴木実の部屋に押しかけ、気絶させるとホールへと運びます。
金田一が事件を調べていると部屋から「オペラ座の怪人のテーマ」が流れます。ツアー参加者と一緒に部屋に入る金田一たち。
部屋に入った金田一たちは向かいの部屋の窓からシャンデリアが落ちるシルエットを目撃。
部屋に入ると鈴木実がシャンデリアに潰された死体が横たわっていました。
シャンデリアが落とされた時間には全員にアリバイがあるものの、ツアー参加者の中に犯人がいると確信する金田一。
謎を解いて事件の解決をすることを決意。まりんと一緒に現場の検証を行います。
教会に入った金田一は”ゴルフボール”と”水入りポリ袋”から死体消失のトリックを解明。続いて、ヴィーナスの鐘に入り、濡れた床を発見することで鐘を鳴らしたトリックも解明します。
剣持から連絡を貰った金田一はツアー参加者の2人が別件の捜査線上にあがっていることを聞きます。
犯人が場当たり的に犯行に及んでいることを考えた金田一はシャンデリアの部屋に。現場の状況を確認した金田一はトリックを解明し、謎をすべて解き明かします。
2巻のあらすじ
歌島リゾート殺人事件【問題編】
謎を解いた金田一は全員を集めて、事件の真相を語ろうとします。しかし、広間に集まったのは真犯人のみ。
真犯人と直接対峙することになった金田一は覚悟を決めて真相を語ります。
歌島リゾート殺人事件【解答編】
以下はネタバレを含むため原作を読んだうえで読んで頂くことをオススメします。
事件の真相
・桜沢楓の殺害トリック
・死体移動のトリック
・鈴木実殺害のトリック
桜沢楓の殺害とアリバイトリック
スマホと同期させた「オペラ座の怪人」の音楽をあたかも部屋から流れたようにして、その間に肝試しにいくペアの抽選箱を操作。
最初に金田一が教会で見た桜沢楓の絞殺死体はフェイクで本人は生きていた。犯人は演劇をやっている桜沢にドッキリ企画を持ち掛けて、桜沢はゴルフボールを使って脈を止めて、偽装死体を演じた。
その後、ヴィーナスの鐘に呼び出した犯人は桜沢楓を殺害。
ヴィーナスの鐘のアリバイトリック
犯人は夕食に出てきた氷の塊を使用。犯人を吊るしたロープを氷に巻き付けており、氷は犯人の重みによって徐々に削れていき、切れたところで鐘が鳴った。
鈴木実殺害のトリック
シャンデリアは破損の少なさから落ちていなかった。犯人は逆に死体をシャンデリアに落として殺害。その後、LED電球を使って偽のシャンデリアを偽装して、落ちたように見せかけた。
事件の真犯人
事件の真犯人は 麻生早苗
殺害の動機は「邪魔だから」
婚活ツアーで、ガソリンスタンド経営者の小野塚にアプローチしようとしたが、小野塚と桜沢がお互いに好意を持っていることを知る。
麻生は連続保険金殺人の重要参考人。過去に交際した相手を殺害して、保険金を手に入れていた。格好のターゲットだった小野塚を手に入れるため、邪魔な桜沢を殺害。
鈴木実は過去に交際して、殺害し損ねた相手。お互いにダイエットや整形で姿かたちが分からなかったが、桜沢殺害で真相に気が付いた鈴木。犯人がバレないよう麻生は殺害していた。
麻生は金田一たちを殺害しようと迫りますが、明智警視長が自衛隊のヘリで駆け付け麻生を逮捕します。
麻生は逮捕された後、警察に動機や手口について自供。その中で、高遠遥一から犯罪の手ほどきを受けており「ゼウスのしもべ アルテミス」と呼ばれていたことが判明。
この事件を聞いた金田一は明智、剣持と一緒に刑務所へと向かい高遠遥一と再会。麻生以外にもしもべが10人いることを匂わされます。
高遠の存在を自供した麻生は、高遠から送られたコンタクトレンズによって死亡。これから金田一と高遠の戦いが再開するのでした。
タワマンマダム殺人事件【問題編】
タワマンに住むマダムたち
美咲雛、姉小路牧子、九条美音子、園森紗英の4人は同じマンションの住人として、仲良く交流をしていましたが、姉小路・九条・園森の3人は美咲に強い恨みを持っており、殺害を企てていました。
金田一の隣人である森下桃香は、美咲たちがホームパーティーを行うということでタワマンに呼び出されます。
3巻のあらすじ
タワマンマダム殺人事件【問題編】
タワマン内のパーティー会場へ行くと美咲は不在。姉小路、九条、園森3人がパーティーを主導。ヨガインストラクターの竹腰悠也も加わり、パーティーが始まります。
3人は美咲に強い恨みを持っており、一室に監禁。飛び降り自殺を偽装しての殺害を目論んでいました。
パーティーの合間を縫って抜け出した園森は鈍器で殴り、美咲を気絶させます。3人は3Dプリンタで美咲のマスクを作り、九条に仮面を被らせて自室へ戻らせたことでアリバイ工作を完成。スマホから友人宛にダイイングメッセージを送ると、姉小路と九条は美咲の体をマンションの一室から落とします。
高層階から転落した美咲雛は死亡
殺人現場に居合わせた金田一。遺書となるスマホが無造作に投げ出されていたことから、自殺に疑いを持ちます。
捜査にやってきた刑事が、高校の先輩である真壁だったことから、一緒に美咲の部屋を捜査することに。美咲の部屋のカギを持ち出してしまった園森は、カギを戻すために捜査に同行します。
部屋を調べるも、自殺する痕跡が見当たらず。金田一たちが部屋を調べている間に、園森はクローゼット内のジャケットにカギを隠します。
金田一たちがクローゼットを捜査している際、ジャケットの持ち主が竹腰のものであることが判明します。園森たちはこの偶然を機に竹腰を犯人にしようと目論みます。
美咲の愛人だった竹腰は、状況証拠が揃っていることから重要参考人に。カギを持っている事から犯人である可能性が濃厚になりますが、金田一の指摘でカギがジャケットに入っていることで、竹腰の犯行が難しいことが立証されます。
金田一はマダム3人の犯行が濃厚だと判断して、エレベーターの防犯カメラを調べます。
3Dプリンタのマスクでアリバイが偽装されていましたが、カメラに映る美咲が瞬きを1回もしていなかった事からフェイクであることを見抜きます。そして、美咲の部屋から運ばれたスーツケースを見た金田一は「謎が全て解けちまった」と呟きます。
タワマンマダム殺人事件【解答編】
事件の真犯人は 姉小路牧子、九条美音子、園森紗英の3人
3人が残した殺人の痕跡は以下の通り。
事件の痕跡と証拠
・シャンパンの匂い
・美咲が落とされた場所
・エレベーターで録画された美咲のスカーフ
スタッフとして補助をしていた金田一が間違ってシャンパンを姉小路と園森にかけてしまったが、美咲の死体からも同じ匂いがした。
38階の自室から落とされたと思われた美咲は、20階のパーティールームから落とされたものだった。
3Dプリンタで作った仮面を被った九条は首にスカーフを巻いていた。そのスカーフは園森の持ち物だった。九条は38階に行きアリバイ工作をした後、スーツケースに入り、1階へ戻った。その後、積み重ねた段ボールの中に身を隠して20階のパーティールームへと戻ってきた。
4巻のあらすじ
タワマンマダム殺人事件【解答編】
殺害のトリックを判明させたことで3人は犯行を自供。動機について語りだします。
- 九条の動機
- 美咲はたくさんの男性と関係を持っており、九条の夫とも関係を持っていた。
美咲に貢ぎまくった九条の夫はマンションを抵当に入れるまでになってしまった。
- 園森の動機
- 美咲は園森の夫とも浮気していた。園森の夫は美咲から性病を移され、園森も感染。
子供を作ることを諦める事態となった。
- 姉小路の動機
- 私立の学校を受験した際に、補欠1番手で合格した姉小路。2番手で合格した美咲の息子。
美咲は姉小路に無断で補欠1番手をキャンセルし、自分の息子を学校へ通わせる。それ以降、姉小路の息子は引きこもりになった。
京都美人華道家殺人事件【問題編】
金田一とまりんは会社の命令で、気難しい花道の家元の対応をするため京都に向かいます。
京都の赤池流の屋敷へと到着した金田一たち。双子の京極桜子、京極薫子をはじめ、顧客元である赤池流宗家の京極鴈流、妻の京極鶴羽。弟子の一乗寺錦、黒樹左京、旅館の従業員である六波羅護(番頭)、浪風千紘(仲居)、辻森遥(板前)らと出会い、仕事を行います。
宿泊先の予約を忘れてしまった金田一たちは、急遽旅館の離れに泊まることになります。
金田一たちに料理と酒を持っていった波風、辻森は世間話で京極家の事情について話します。
- 京極家の事情
- 当主の京極鴈流は、先代である青流の弟。青流死亡後に陶芸家を辞めて跡を継いだ。性格がきつく赤池流は門下生が減り、厳しい経営状況に。
桜子は奔放な性格で、ポルノ写真が出回っていた。薫子は名家との縁談が決まっていたが、桜子の問題が見つかるかどうか、不安を抱えている状況。
夜中、金田一が風呂に入っていると、庭園(枯山水)に人影を発見。急いで庭園に向かった金田一。
庭園の真ん中で、喉を切り裂かれた京極桜子が横たわり、死亡していました。
庭園には桜子の足跡しか残されておらず、不可能犯罪となっていました。
翌日、従業員たちに伝えて、警察を呼んだ金田一。京都府警から山科六郎がやってきて、捜査が始まります。
遺体から見る状況
枯山水には桜子の足跡しかない。六波羅の証言から午前0時は何もない状態。
遺体を発見した3時までに犯行が行われたと考えられる。
状況的に他者の犯行が難しいことから自殺の線で、捜査が進んでいきます。
身内の恥を晒したくない鴈流は、この事件についてかん口令を敷き、桜子を密葬して事件を隠蔽しようと画策します。
その日の夜、何者かに呼び出された薫子。会話をする中で血相が変わり、相手に襲い掛かります。
犯人は京極薫子の首を絞めて殺害します。
翌日、金田一が弟子たちと薫子の部屋に行くと、部屋がぐちゃぐちゃに荒らされた中に薫子と思しき”首のない死体”を発見します。
状況から外部犯ではなく、内部犯だと断定した金田一。警察の山科は屋敷の人間に対して事情聴取を行います。
- 屋敷の人間から聞いた事情
- ・鴈流は個人的に大きな借金をしていた。
・鴈流と桜子・薫子は血のつながりがない。
・鴈流は酒癖が悪く、桜子や浪風を襲おうとしたことがある。
・桜子と薫子は仲が悪かった。
鴈流が、問題行動の多い人間が判明。そしてその夜、犯人は鴈流の部屋に入りこみます。
犯人は刃物で京極鴈流の首を切り、殺害します。
5巻のあらすじ
京都美人華道家殺人事件【問題編】
その日、金田一はホテルに戻ると、ポルノ写真の正体に気付きます。
鴈流と話そうと自宅を訪れた金田一は、鴈流の死体を発見します。周りには赤池流秘伝書と花言葉を繋げると遺書になる花が落ちていました。
騒ぎになって警察も集まった中で、金田一はポルノ写真の正体は桜子ではなく、薫子であると断定。金田一は謎を解き始めます。
まりんと食事をしていく中で、「庭園に足跡がなかった謎」「切り取られた首のある場所」「真犯人の正体」に気付いた金田一は『謎は全て解けちまった』と呟きます。
京都美人華道家殺人事件【解答編】
京極邸で犯人がやってくるのを待っていた金田一。犯人は首を埋めるために庭園を掘り始めると、金田一によって呼び止められてしまいます。
事件の真犯人は 黒樹左京
黒樹を前にして金田一は解いた謎を解明しはじめます。
事件の痕跡と証拠
・桜子殺害の犯人
・足跡のない庭園の謎
・薫子の首が無くなった理由と首がある場所
京極桜子を殺害した犯人は京極薫子。ポルノ写真の人物は薫子、清楚に見える薫子だったが、みだらな裏の顔を持っていた。名家との縁談が決まっていた薫子は、家を捨てて活動する不仲な姉妹である桜子に写真の犯人を押し付けるために殺害した。
庭園の光が当たる部分に接着剤をつけて、足場を作った。枯山水は文化財であるため、警察の捜査ですぐに荒らされないことを想定して、トリックを仕掛けた。
薫子の犯行に気付いた黒樹は、本人に自首を求める。その際に薫子が、刃物を持って襲い掛かったため、首を絞めて殺害。殺害時に薫子に腕を噛まれたため、首を切断して証拠を隠滅。
首は部屋にある花瓶の中に隠してあった。
黒樹左京の動機は桜子を殺害されたことへの復讐。
桜子は鴈流によって、崩壊寸前となった赤池流を救うために家を出て、フラワーアレンジメントの仕事をするようになっていた。
様々な誤解と鴈流が起こしたトラブルによって、事件は起きてしまった。
函館異人館ホテル殺人事件【問題編】
捜査一課の警視、幸村真之助は金田一が次々に事件に絡むことから、全ての殺人事件の黒幕ではないかと推察。
東京で小野寺隆司が殺害された事件を解決した際、ポケットから舞台のチケットを発見。舞台が上映される函館異人館ホテルへと向かいます。
一方、金田一も函館出張を命じられ、まりんと共に函館異人館ホテルへと向かいます。
6巻のあらすじ
函館異人館ホテル殺人事件【問題編】
ホテルでは、劇団デスペラードによって「函館ウォーズ」という演劇が開かれる予定になっていますが、主役の岡倉純がテレビの打ち合わせで欠席。
岡倉を抜き、演劇を行うこととなりますが、岡倉が打ち合わせ場所に行くと相手は現れず。何者かのいたずらだと判断し、演劇に戻ります。
劇団は演劇を開始。観客は盛り上がり、盛況のまま舞台は終盤へ。劇のクライマックスで拳銃を発砲する場面を迎え、発砲すると血を流して倒れます。
コーキィこと赤座光輝が、出血多量で死亡します。
警察が入り、劇中で発砲した水島颯太に疑いがかかります。幸村は水島以外にも疑いを持ち、モデルガンを拳銃にすり替える隙があったかどうかを調査。
調査をしていると、綾野木ルカがいないことが判明。
捜索の末、綾野木ルカが拳銃に撃たれて死亡している姿が見つかります。
演劇中に狙撃シーンがあったことで、水島の銃弾が貫通した疑いが。幸村は金田一を含めた劇団メンバーに疑いをかけ、その場を去っていきます。
いつきと佐木竜二が集まり、金田一はこの事件について考え始めます。金田一は幸村から容疑をかけられたことから、この事件を全力で解決することを宣言!
まりんは拳銃すり替えが出来る人物のアリバイを調査。中神・岡倉・榎にはアリバイがあることが発覚します。
捜査を続けていると水島颯太が行方不明になっていることが発覚。金田一たちは水島の部屋を捜索すると衣装がなくなっており、一行は舞台へと向かいます。
すると、手首を切って首を吊られた水島颯太の死体が見つかります。
水島のスマホから遺書のようなメッセージが残されていたことから自殺の線で事件が進んでいきますが、金田一は他殺の方向で捜査。
舞台にある奈落や袖にある硝煙の匂いなどから、事件のトリックを解いた金田一。幸村に依頼をして舞台役者全員を呼び出します。
7巻のあらすじ
函館異人館ホテル殺人事件【解答編】
金田一はそれぞれのトリックを解くうえで犯人を指名。
事件の真犯人は岡倉純
岡倉はシラを切りますが、金田一は岡倉が施したトリックを一つずつ解いていきます。
殺人のトリック
・水島颯太の自殺偽装トリック
・拳銃のすり替えるタイミング
水島颯太の自殺偽装は無頼の奈落装置を使った。
奈落を下げた状態で手首を切ったことで高いところから血液が落ちたように偽装。その後は死体を高い位置に吊るして、本人が首を吊ってから手首を切ったと偽装した。証拠として「地下の床に飛んだ血液」が付着しており、トリックは崩れる。
赤座光輝、綾野木ルカは舞台袖に隠れていた岡倉が同じタイミングで拳銃を発砲して射殺。
水島が動揺しているとき、試し撃ちをするフリをして銃を交換。あたかも水島が殺害したように偽装した。両手を使って発砲したことから硝煙反応が決め手となり、岡倉は自供。幸村の手によって逮捕されます。
幸村はその場では動機を語らず警察へと行きますが、後日金田一は面会を行い動機の確認を行います。
- 岡倉の動機
- 岡倉の恋人である矢吹碧は、小野寺・水島・赤座らによって薬物を盛られレイプをされた。
この犯罪により、2人の子供が流産しただけでなく、瀕死の重体となった。
酷い行いをした3人、そして岡倉を奪うためにレイプを指示した綾野木ルカを殺害することを決めた。
岡倉が逮捕された後、金田一は入り組んだトリックについて考え、高遠遥一が絡んでいると推察。岡倉は自供しなかったものの描写から「ゼウスのしもべ アポロン」と呼ばれていたことが判明。
金田一は函館異人館ホテルで、元アイドルの速水玲香と再会したのでした。
騒霊館殺人事件【問題編】
金田一はまりんと共に電報堂へと向かい、「壮麗館」のリゾート開発のプロジェクトを行うことになります。
モニターを募集してプレキャンプを行うことになった金田一は客を招き入れます。参加者は全員で9名(鹿野美雨、庭本大河、佐熊洋平、唐崎星也、唐崎萌音、花塚衣舞、梅村修児、中根沢児郎、久門朝香)
唯一の通路となるつり橋を通って壮麗館に到着する一行。
過去にポルターガイスト現象があった壮麗館。参加者たちは噂を話しながら、金田一たちは電報堂スタッフと共におもてなしを続けます。
夜になり、参加者たちが食事をとっているとき、カウンターバーにあるグラスが勝手に落下して破損。参加者が恐怖で外に出ると消えていた蠟燭がひとりで点灯していきます。
8巻のあらすじ
騒霊館殺人事件【問題編】
参加者が騒ぎ立てる中、電報堂の白鳥麗桜は客をなだめて事態を鎮静化。高価なワインを振る舞い、客たちは事を収めて食事に戻ります。唐崎星也がトイレに立った時、壁に飾ってあった矢が唐崎に向かい、飛んでいくと…
矢が頸椎に刺さり、唐崎星也は死亡します。
矢には毒が塗っており、唐崎星也は毒による死亡。白鳥は警察に助けを求めるため、つり橋を渡って車に戻ろうとしますが、つり橋に火が付き燃え落ちてしまいます。
戻る手段を失った一行。金田一たちは客をなだめて、迎えが車でホテルで過ごすことに。金田一とまりんは広間に残り、ホテルの様子を伺う中、参加者はそれぞれの部屋で休みます。
ある時、久門朝香の部屋で激しい物音が聞こえます。異変を感じて、金田一と参加者たちは部屋に入ります。
倒れた甲冑の鉾が刺さった形で、久門朝香が死亡していました。
参加者たちはポルターガイストの仕業だと騒ぎ立てる中、金田一は状況が密室であることから密室殺人の可能性が高いと判断。
各々、夜を過ごし翌日を迎えます。
参加者たちが朝食に集まる中、庭本大河が広間に来ません。不審に感じた金田一たちは庭本の部屋へと入ります。
金槌を脳天に打ち付けられる形で、庭本大河が死亡していました。
庭本の部屋は内側から板と釘で目張りされており、完全な密室状態。ツアー参加者はポルターガイストを疑う中、金田一は吊り橋を燃えるトリック、廊下の蝋燭が自動的に点灯するトリックを解いて、犯人捜しへと向かいます。
9巻のあらすじ
騒霊館殺人事件【解答編】
金田一はそれぞれのトリックを解くうえで犯人を指名。
事件の真犯人は白鳥麗央
白鳥はシラを切りますが、金田一は岡倉が施したトリックを一つずつ解いていきます。
殺人のトリック
・唐崎星也殺害のトリック
・久門朝香殺害のトリック
・庭本大河殺害のトリック
唐崎星也殺害のトリック
唐崎星也に刺さった矢には予め極細のテグスが巻き付けてあった。テグスを扉の隙間に通して、砂袋をつけた重りを投げて、自動的に矢が発射できるような仕掛けをしていた。
殺害を確認したあと、テグスを切断して回収。証拠を隠滅していたが、古い洋館だったために砂袋を打ちつけられた跡が残っていた。
久門朝香殺害のトリック
久門朝香は激しい物音が聞こえる前に既に殺害されていた(AIスピーカーで物音を再現)。
犯人は事前に久門を殺害した後、音をたてないように割った食器や花瓶などを並べて準備していた。ただ、急いで作業していたため、破片の表裏がちぐはぐな部分が。この状態を見た金田一はトリックに気付いた。
庭本大河殺害のトリック
庭本を殺害後に犯人が出た後は、まだ扉の開け閉めが出来る状態だった。こっそりと内側から釘を板に打ちつけて、外しておき密室を偽装すると外に出て接着剤を入れて、カギが閉まっていたと偽装した。
すべてのトリックを解かれた白鳥。
白鳥は「月森ちはや」という人物の名前を出し、唐崎萌音を睨み付けます。そして、過去騒霊館であった忌々しい事件について語りだします。
- 白鳥が語った帝洋大学女子大生肝試し失踪事件
- 廃墟になっていた壮麗館(騒霊館)で大学のサークルが肝試し合宿を開催。メンバーは恐ろしい目に遭い、バラバラに逃げ帰る中、月森ちはやという人物だけは戻ってこなかった。
実の姉である白鳥は仕事で壮麗館に行くと、ちはやが壁に埋められたことに気付きます。
調査を進めるとちはやを死に追いやったのが、男女2人ずつ
白鳥は妹の敵を討つために唐崎萌音を殺害しようとしますが、自分の心の中にいたちはやによって殺害できず…
その後、白鳥は逮捕。証言通り、壮麗館から白骨死体が発見され事件は解決となります。
綾瀬連続殺人事件【問題編】
金田一が休みで家で寝ているとき、従妹の金田一二三が訪問。自らの作品が、オソカワミステリー大賞で佳作入線したと報告します。
今回、大賞を獲ったのは瀬戸倉涼著の「綾瀬連続殺人事件」
受賞した二三は、金田一・まりんと共に出版社主催のパーティーに行きます。パーティーには受賞者・出版社スタッフが参加(箕田英輔、小美野悠人、間宮利一、瀬戸倉涼、冬樹アガサ)
パーティーの途中に瀬戸倉涼が不在となり、会場に動画が映し出されます。
- 動画の内容
- 埼玉県の綾瀬のある場所で監禁されたある男。
風呂場でロープにぐるぐる巻きにされており、何者かによって刃物で刺される。
刺された後、画面が消えて「あ」という大きな文字が出現
金田一は、この動画が綾瀬連続殺人事件になぞらえていることを指摘。
2024年10月15日 PM17:45
不気味な動画が、真実なのかどうかを疑う一同。二三は授賞式が終わったら、現地に向かうことを決めると彼氏の小美野悠人も同行する意思を表示。
2024年10月15日 PM7:10
二三と小美野は、途中ホームセンターに立ち寄り、防犯グッズを購入。その後、動画に合った場所に向かいます。撮影されたマンションで調査をすると冬樹アガサと間宮利一に遭遇。4人でバスルームに向かいます。
バスルームには、朝霧風馬という人物が死んでいました。
2024年10月15日 PM9:30
金田一は警部の真壁と一緒に捜査に加わります。死体は縛られた状態で刃物でめった刺しとなっている事を確認。瀬戸倉涼が書いた「綾瀬連続殺人事件」になぞらえている事に気付きます。
その後、真壁は足立区の綾瀬を舞台にした動画が流れていると連絡を受けます。
- 動画の内容
- 東京都足立区の綾瀬のある場所で監禁されたある男。
居間でロープにぐるぐる巻きにされた男が、顔にビニール袋を被らされて窒息させられる。
被らされてもがいた後、画面が消えて「や」という大きな文字が出現
10巻のあらすじ
綾瀬連続殺人事件【問題編】
2024年10月15日 PM10:30
動画に写っていた現場に向かった金田一たちは建物に入ります。
居間で、神山礼児(仕事名:八雲礼児)という人物が死んでいました。
依然、姿を見せない瀬戸倉涼。小説の通りに事件が進んでいる事から小美野悠人、金田一二三、間宮利一の3人は小説の舞台となっている神奈川県の綾瀬に向かい、今後起こるであろう第3の事件を防ごうと向かうことを決めます。
2024年10月16日 AM9:45
冬樹アガサは金田一の出版社に訪問し、金田一の取材を始めます。一方、二三と小美野は小説の舞台となった屋敷に到着。写真を金田一に送り、中を調査。
人影を感じ、部屋に入ると瀬戸倉涼のスーツを着たマネキンが椅子に着席。傍には「綾瀬連続殺人事件」の小説が置かれ、3人目が殺害される以降のページを破られていました。
2024年10月16日 AM10:55
金田一は東京都足立区の綾瀬を調査。2人目が殺害された現場の違和感について調べ、一つの仮説を立てます。
2024年10月16日 PM17:00
犯人は電話ボックスから警察へ電話。不審な車が停まっているとの報告で、警察が駆けつけます。
すると、瀬戸倉涼が車内で練炭自殺していました。
真壁は金田一を呼び、現場を調査。関係者である箕田英輔、小美野悠人、間宮利一、冬樹アガサも集合して、金田一の推理に聞き入ります。
車が停車するときは防犯カメラに収められており、停めてから死体発見まで車から人が出た形跡は見当たらず。ただ、カメラの死角で出入りが出来ることを発見。瀬戸倉の体に付着した植物からも現地で車に乗せられたことが明らかになります。
警察では瀬戸倉の犯行だという線で捜査が進みますが、瀬戸倉は過去にリンチ殺人事件を起こして、少年刑務所に入って事が発覚。金田一は2人目の殺人に時間差トリックが施されていることを突き止め、推理を進めていきます。
後日、間宮に呼び出された金田一は、かつて間宮が「瀬戸倉が過去に起こした木沢加少年リンチ殺人事件」をテーマに書いた小説を渡されます。
- 木沢加少年リンチ殺人事件
- 被害者の如月晃一は、加害者のひとり影井宗一と同級生。
影井は高校中退を機に蛭町涼(瀬戸倉涼の本名)のグループに入った。如月は影井をグループから抜けるようお願いをしにいったところ蛭町らの手によってリンチをうけ死亡。
加害者は蛭町亮(瀬戸倉涼)、氷川風馬(朝霧風馬)、神山礼二の3人。
綾瀬連続殺人事件の被害者は、リンチ殺人事件の加害者たち。金田一は影井を疑うものの影井は3年前に自殺。アリバイトリックが組み込まれていることから、遅川ミステリー大賞の関係者であることを確信。
金田一は事件の関係者をカラオケボックスに集めて、事情聴取を行います。容疑者たちに事情聴取を行ったことで、金田一は犯人を特定するのでした。
11巻のあらすじ
綾瀬連続殺人事件【解答編】
犯人に気付いた金田一は二三を呼び出して、逮捕の協力を依頼。
犯人は、二三のフィアンセである 小美野悠人
小美野悠人の本名は如月悠次。リンチ殺人を受けた如月晃一の弟でした。金田一は小美野が酒を飲むパーティーで自家用車で来たことについて疑いの目を持っていました。
金田一は二三を使って、小美野を呼び出しファミレスで事情聴取を行います。第一の殺人におけるアリバイ、ホームセンターで買い物をしたこと、車の中とトランク。様々な部分を調査した後、金田一はホームセンターの防犯カメラを調査します。
すべてのアリバイトリックを解いた金田一。後日、小美野と二三の前に現れ、「あなたが犯人だ」と告げ、トリックの解説を行います。
殺人のトリック
・神山礼児殺害時のトリック
・瀬戸口涼殺害の真相
神山礼児殺害時のトリック
小美野はミステリー大賞授賞式の前々日に朝霧を拉致。14日になったばかりの深夜に埼玉県の綾瀬にあるバスルームで朝霧風馬を殺害し、ビデオに収める。
14日の夜、神山礼児をテープでぐるぐる巻きにするとビニール袋をかぶせ、窒息死するギリギリ直前までの様子をビデオで撮影。神山をトランクに押し込めるとホームセンターに向かい、監視カメラの死角に車を停めるとタクシーを使って帰宅。
夕方の授賞パーティー会場に自分のベンツで向かい、瀬戸倉涼を拉致。VTRの差し替えを行い、埼玉の綾瀬の画像を放映。その後、二三と埼玉に向かう途中でホームセンターにより、駐車場から神山を拉致しつつ殺害。
埼玉で朝霧風馬の死体を確認したあと、東京の綾瀬に向かい神山の死体を放置した。
瀬戸口涼殺害の真相
神奈川県の綾瀬に向かう際、車のトランクに瀬戸口涼を乗せていた。
途中、スタンガンを取り出すフリをして、練炭に着火。トランク内で窒息死させて、予め用意していた車に瀬戸口を乗せ自殺を偽装した。
死体を運ぶ際に付着したオナモミが証拠となり、小美野は自供。事件は解決します。
事件解決後、金田一は二三と一緒に面会に。
金田一は「今回の殺人計画は高遠遥一が裏で糸を引いている」という疑問をぶつけます。小美野はシラを切りますが、その様子から繋がりを確信。「ゼウスのしもべ ヘルメス」と呼ばれていたことが判明します。
小美野は思いを寄せる二三に、ある場所のカフェを指定し、預けておいたスマホを見せるのでした。
殺人二十面相【問題編】
仕事で江戸川乱歩展を補佐することになった金田一とまりん。
一緒に仕事をするキャスターやカメラマン・インフルエンサー(船橋良介、魚森流菜子、葉狩京士郎、億野冴月、島咲蘭、鹿倉美波、赤峰志堂、青鬼蒼作)などと展示場で挨拶をする金田一たち。怪人二十面相の人形を発見したところ「殺人二十面相」と名乗る人物の手紙を受け取ります。
12巻のあらすじ
殺人二十面相【問題編】
「日本のバンクシー」の異名をとる亜良木豪がプロデュースした展示場で、展示物の下見を行います。
望遠鏡で乱歩の初期作品「赤い部屋」を双眼鏡で覗くアトラクションを見た際に、ソファーに座っている一人の人影を発見。
よく見てみると、葉狩京士郎が胸を刺されて死亡していました。
葉狩の口には『殺人二十面相』と書かれたカードが…。
金田一たちは葉狩の死体が本物なのかどうかを確認するために、少し離れた赤い部屋へ。すると本物の葉狩の死体が座っていました。
最初に双眼鏡で覗いた後に、人形が落ちてくる仕掛けが施されていたため、金田一たちと一緒にいた人物には犯行が不可能。殺人二十面相のカードを見ると「出入口に爆弾を仕掛けた」という記述が…。
殺人二十面相が気付いていないであろう非常口から出ようと全員で移動する一行。非常口の手前に到着すると煙幕が作動、島咲蘭がいない事に気付くとカードが降ってきて「蔵へ移動しろ」と指示が。
金田一たちはバラバラになりながらも、蔵へ到着。メンバーが続々と集まる中で扉を開けます。
中に入ると、島咲蘭の絞殺死体が見つかります。
島咲は乱歩作品「D坂の殺人事件」になぞらえ、密室で首を絞められ死亡していました。
密室の中には殺人二十面相からの手紙があり「1人だけ逃がしてやる」というメモが。スタッフたちはわれ先に逃げようと散っていきます。船橋良介は鎧などがある部屋へ逃げ込みます。
背後から犯人が現れ、船橋良介は撲殺されます。
金田一とまりんは孤立し、佇んでいると蛍の光と共に閉館のアナウンスが流れます。「出口へ戻れ」という意図を察した金田一が出口へ行くと他のスタッフを合流。
船橋がいないことに気付き、皆で探します。「怪人の間」に入るとコートに被された船橋の死体が発見されます。
3人もの人が死亡する非常事態から脱出口を探します。図面を作った億野は最上階の非常口に誘導。ハシゴが高い位置についていたことから長身の赤峰志堂が、梯子を上り脱出ハッチを解放させようとします。
金田一はハシゴの位置が不自然に高いことから、何かしらの罠が仕掛けてあると判断。一番上のハシゴが外される仕組みに気付き、赤峰殺害を未然に防ぎます。
想定外の殺人をされた船橋を覗き、葉狩・島咲・赤峰には殺害される謎の動機があると判断した金田一は殺害現場の洗い直し、中庭や蔵を捜査。現場に残された痕跡から犯人の正体や殺害のトリックを解きます。
13巻のあらすじ
殺人二十面相【問題編】
金田一は葉狩が殺害された赤い部屋の調査を開始。まりんの「トリックアート」という言葉でトリックを解明した後、人形を降ろすスイッチをONに。降りてきた人形が金田一に向けて発砲。
金田一はなんとか銃弾を躱しますが、音を聞いて全員が集まります。弾丸の方向から赤峰を狙った仕掛けであることに気付いた金田一は動機の心当たりを確認します。
- 赤峰が考える動機
- カルト教団「パノラマ王国」集団殺人事件。
美人女教祖が除霊と称して集団リンチを行った。20人以上が殺害されたことで教祖の女性は死刑。
教祖の御堂光河には5人の子供がおり、4人が死亡。御堂力也だけが生き延びた。
施設での生活を送った力也は社会復帰をしたが、マスコミの報道によって失脚。関係者に「必ず復讐をする」と言い残し、消息を絶った。
この事件をきっかけに金田一はすべての謎を解き明かします。
殺人二十面相【解答編】
金田一は乱歩展を作った亜良木豪が架空の人物で、参加者の中にいると断言。そして犯人を指名します。
犯人は、ウェブデザイナーである 億野冴月
シラを切る億野に対して、金田一は殺害のトリックを解き明かしていきます。
殺人のトリック
・葉狩京士郎殺害時のトリック
・船橋良介殺害の真相
・島咲蘭殺害時のトリック
葉狩京士郎殺害時のトリック
億野は部屋の中に「景色とそっくりの絵が描かれた布」をセッティングすることで、片側から見ると誰もいない部屋に見えて、別の部屋から見るとリアルな部屋(死体のある部屋)が見えるように設計。
スタッフが赤い部屋に行く前に布を巻き取って、片付けることでアリバイトリックを完成させた。
船橋良介殺害の真相
島咲の死体発見後にバラバラになった後、船橋はトリックに使われた布を発見。秘密の漏洩を防ぐために船橋は殺害された。
島咲蘭殺害時のトリック
密室だと思われていた部屋だったが、億野は島咲殺害後、蔵にある窪みの中で待機していた。金田一たちが死体を発見して、騒いでいるときにあたかもあたかも後から合流したように偽装した。
2つのトリックを解かれ、身体検査を迫られた億野は自分が殺人二十面相であることを告白し、葉狩たち殺害の動機を語りだします。
- 億野(御堂力也)の動機
- パノラマ王国の事件の後、まっとうに社会人として歩み始めた力也だったが、島咲に正体を見破られ奴隷のような扱いをされた。
なんとかうまくやっていたが、葉狩・赤峰の目に留まり執拗に追いかけられる。
海外に逃げて整形をしたのち、日本に戻ってきた御堂。本物の億野に発見されたことで御堂力也であることがバレてしまい、はずみで殺してしまう。
一度殺害に手を染めた御堂は、恨みのある3人を殺害しようと考え、実行に移した。
御堂は動機を告白した後、煙幕を使って逃亡。事件は犯人不逮捕のまま終焉を迎えます。
後日、ハロウィンの日。赤峰は後輩を連れて飲みに出かけるが、仮装した集団に囲まれ刃物で胸を刺されます。赤峰はそのまま死亡するのでした。
14巻のあらすじ
人狼ゲーム殺人事件【問題編】
金田一が目を覚ますと、台所で料理を作っている人物がいます。
その人物は幼馴染の七瀬美雪。
フライトが延期になったということで、金田一の家にやってきたのでした。
後日出勤した金田一は、長野県へ「人狼ゲーム」のイベント運営係として派遣されます。参加者が集まり(峰雪虹太、咲間みおり、氷高柊也、冬城楽人、葉桐灯花、鬼屋敷剣、竜門峻平、鹿打七太郎、池神凛)、シュヴァルツ村へと到着。
荷物を置いた後、全員が装束を被り、人狼ゲームがスタート。ゲームマスターとなったヘンリーは進行指示ファイルを読みながらゲームを進行します。
各人にルールを説明して、夜時間を迎えるメンバーたち。就寝している間に屋根に積もった雪が大量に落下。東棟の出入口が封鎖されてしまいます。
あずま屋という中庭を通れば、西門との行き来が出来ることからゲームの運営をを続ける金田一たち。金田一があずま屋を通過した時にヘンリーが倒れていることを発見します。
ヘンリーの中の人である冬城楽人がナイフを刺され、死亡していました。
事態を参加者に知らせた金田一はゲームの中止を示唆。スマホも圏外になっており、車も動かないことを告げます。各参加者の名前と役割は以下の通り。
人狼ゲームの役割・通称
峰雪虹太(フランク):騎士
咲間みおり(キャシー):村人
氷高柊也(ディック):占い師
葉桐灯花(エリス):村人
鬼屋敷剣(アラン):人狼
竜門峻平(ゴードン):村人
鹿打七太郎(ベン):裏切者
池神凛(イザベラ):霊媒師
リアル人狼ゲームと化した現場。メンバーたちは自分達で謎を解こうと動き始めます。
その夜、メンバーは食事をしながら事件について対話。状況的には、東棟に泊まった人物には犯行が難しく、西棟にいる人が怪しい。ただ、トリックの可能性もあり、結論は出ないまま、それぞれ就寝に向かいます。
金田一はまりんと部屋で休みますが、鹿打から呼び出しがかかります。食堂に向かうと『はなれの前に村人の喰い残しを置いた』というメモを発見。後から食堂にやってきた鬼屋敷と鹿打に情報を共有し、はなれへと向かいます。
はなれでは、何も発見できず、食堂に戻り全員と話す金田一。その夜はまりんと一緒に就寝していると犯人の「人狼」から電話がかかってきて、はなれに行くよう指示されます。
15巻のあらすじ
人狼ゲーム殺人事件【問題編】
はなれに向かうと咲間みおりが槍を刺され、死亡していました。
金田一は他の参加者を呼び出し、事実を伝えます。各人のアリバイを確認する中で、池神のアリバイがなく、最有力容疑者に。そんな中、竜門が食堂にいないことに気付きます。
金田一たちは竜門を探しに屋敷内やはなれを捜索。竜門を発見できずに、食堂で事件について振り返っていると竜門の部屋から音楽が流れます。部屋にはスマホが置かれており、画面には「リアル人狼こと、竜門峻平は勝利を宣言し、永遠の眠りにつく」という内容のメッセージが。
全員で竜門を捜索すると、金田一がはなれで雪に埋もれた竜門を発見。竜門はまだ息が残っていたため、ベッドに寝かせて意識の回復を待ちます。意識を戻した竜門は遺書を書いたことがないと証言。
竜門の腕に注射痕があったことから、犯人に眠らされて殺害されかけたことが分かります。翌日、峰雪が録画していた動画をもとに検証を行った金田一。謎をすべて解明することに成功します。
人狼ゲーム殺人事件【解答編】
参加者を食堂に集めた金田一。犯人はゲームマスターとして殺害された冬城楽人は「人狼」を引いており、後からゲームマスターの役職を被せられ殺害されたことを示唆。
もう一人、人狼を引いた人物である鬼屋敷剣が犯人であると宣言します。
とぼける鬼屋敷に対して、金田一はトリックの解説を行っていきます。
殺人のトリック
・冬城楽人殺害時のトリック
・咲間みおり殺害時のトリック
冬城楽人殺害時のトリック
ゲームマスター(ヘンリー)となった鬼屋敷は、アランの部屋に電話。
時間をおいて金田一宛に落雪の電話を行ったヘンリー(鬼屋敷)は、アラン(冬城)に電話して、荷物ごとはなれに呼び出し殺害。鬼屋敷は冬城の荷物を持ってゲームマスター用のはなれに向かい、小型の装置を仕込んでいたリモコンで落雪を起こす。
そのままはなれの内線を使って、金田一たちを呼び出し、証人がいる状態で東棟の人たちに電話。居ないアランの部屋にも電話をして繋がったように偽装。その後、冬城の頭にゲームマスターの覆面を被せて、アランとしていま合流したかのようにふるまった。
咲間みおり殺害時のトリック
咲間みおりは槍が刺さったあとに2時間分の雪が積もった状態で発見されたが、人工積雪機を使って雪を積み上げ、死亡時間を1時間早めた。
2人の殺害トリックを暴いた後、金田一をはじめ全員が眠気に襲われ、机に突っ伏します。この隙に鬼屋敷は竜門峻平を殺害しようとしますが、これは金田一が仕掛けた罠。
睡眠薬を飲んだふりをして、鬼屋敷が決定的な証拠が残るよう画策していました。
言い逃れが出来なくなった鬼屋敷は殺害を自供し、動機について語ります。
16巻のあらすじ
人狼ゲーム殺人事件【解答編】
- 殺害の動機
- 4年前、一人娘と北海道旅行に向かった鬼屋敷剣。しかし、運転中に車が側溝にハマり、動けなくなった時。一人娘の体調が急変、生死を彷徨う危篤状態に…。
鬼屋敷は助けを求めようと通りがかる車を呼び止めようとしますが、人狼イベントに向かっていた冬城楽人、咲間みおり、竜門峻平は車を停めることなく素通りしてしまい、一人娘は死亡。
鬼屋敷は3人を恨み、殺害を決意した。
金田一は鬼屋敷を諭して、警察に向かうよう説得。鬼屋敷は涙ながらに肩を落とすのでした。
首なしスキーヤー事件【問題編】
人狼ゲームの殺人事件を解決した金田一とまりんは、再び雪が多く降る北海道の緋尻アルプスのスキーリゾート開発の仕事に向かいます。
マウントを取り合いギスギスする中、孤村はギスギスするようになった理由を語ります。
- スキー部の過去
- 2年前の冬、バックカントリースキーをやりにきた社会人女子チームがあった。
「不帰ノ沢」というダウンヒルにチャレンジした部員。
急に天候が悪くなり遭難。リーダーの神永美波は助けを求めるために一人でダウンヒルを下っていき行方不明に。
その後、遭難した部員たちはヘリコプターによって救出。リーダーはしばらくの時を経てから発見。
気にくくられたワイヤーによって、首を切断されていた。
話をした後、暖房が壊れ室内は一気に気温が下がります。ここで過ごすことが出来ないと判断した孤村たちコーチ陣は「古いロッジ」に向かうことを示唆。
スキー部員を呼び、一緒に移動しようとするも青崎の行方が掴めず。まりんは廊下に血の水溜りがあることに気付き、古いロッジにいる金田一たちに連絡。金田一が外を捜索すると…
首を切断された 青崎夕菜 の死体を発見します。
新ロッジから旧ロッジまでは、どんなに急いでも15分はかかることから身内の殺人は難しいと判断する孤村たち。その後、旧ロッジの無線が壊され、スキー板が紛失する事件が起こったため、金田一たちは歩いて新ロッジへ。
合流した帝国女子大の部員たちは、集団で固まることで一晩を過ごすことを決めますが、協調性のない涼木彩芽は一人で過ごすと宣言し、部屋に入っていきます。
金田一たちは外にあるトイレの見張りを行っていました。月野田萌がトイレに行くと申し出たため、金田一たちは傍で護衛をしますが、窓に血で「シンロッジニアル」とのメッセージが…。
17巻のあらすじ
首なしスキーヤー事件【問題編】
メッセージに沿って、新ロッジの1階・2階を捜索したコーチ陣。涼木彩芽を探すも見つからなかったため、金田一も一緒に倉庫へと向かいます。
青崎の遺体の横に、首を切断された 涼木彩芽 の死体が座っていました。
絶望するスキー部員は、神永美波の呪いであると考え、怯えます。
金田一は窓に描かれたメッセージを調べ、血液ではなく塗料であることを見破り、身内に犯人がいることを確信。
涼木の部屋を調べた金田一はこの事件の犯人とトリックを看破。このあと犯人である「首なしスキーヤー」を捕まえる準備を行うと、犯人がアリバイを成立させるために倉庫へ向かったところを捕まえます。
首なしスキーヤー事件【解決編】
金田一は犯人以外のスキー部員を集めて、犯人を包囲し追い詰めます。
犯人は帝国女子大スキー部コーチの 赤桐透
アリバイトリックは以下の通り。
殺人のトリック
・青崎夕菜殺害時のトリック
・涼木彩芽殺害時のトリック
青崎夕菜殺害時のトリック
旧ロッジには青崎の頭部だけを持参し、死体は第三者のものを使用。
金田一たちと移動するときにカバンに詰めて死体を偽装した。
涼木彩芽殺害時のトリック
旧ロッジで灯油タンクを動かす時、タンクの中に頭部を入れた。見張りの時に金田一と合流した赤桐。本人はシャワーを浴びたと言っていたが、旧ロッジには水道が通っておらず(ここで赤桐が付いた嘘が発覚)
人がいなくなったところで、涼木の首を倉庫に持っていき、青崎の死体と合わせて遺体を完成させた。
全てのトリックを看破された赤桐は今回の殺害に至った動機を語ります。
- 赤桐の同期
- 過去の事件で死亡した神永美波。赤桐と神永は恋人同士だった。
恋愛でも、スキーでも負けていた涼木と青崎は遭難時に、神永を消しかけて捜索に行かせた。
結果、神永が死亡したことで強い恨みを持った赤桐。
カウンセリングを受けているとアレスという人物に死体発見場所を教えてもらい、2人を殺害する方法(トリック)も指導され、犯行に及んだ。
事件のことを話した赤桐は急に人が変わり、スキーで山の中へ突っ込んでいった。
そして2日後、神永美波の死体と主に赤桐の死体が発見されるのでした。
まとめ
ここまで、漫画「金田一37歳の事件簿」あらすじを解説しました!
序盤は犯人像もあやふやで、金田一もシャキッとしていました。しかし、徐々に高校時代の熱い金田一に戻っていく姿は往年の金田一を彷彿とさせ、ワクワクしますね。
話が進むにつれて、高遠遥一と金田一一の決着。金田一が謎を解きなくなかった理由、美雪が出てこない理由が分かってきそうなので、楽しみですね。