漫画「銀と金」あらすじ全編と最終回解説!(ネタバレ注意)登場人物まとめ

漫画「銀と金」あらすじ全編と最終回解説!(ネタバレ注意)登場人物まとめ

漫画「銀と金」は1992年から「アクションピザッツ」にて連載されていた大人気漫画です。

ここでは「銀と金」全般のあらすじ紹介しつつ最終回を含めた解説を行っていきたいと思います。

また登場人物も一覧形式でまとめていますのでご確認ください。
(本記事はネタバレを含む場合がありますので漫画を読んでからご覧になる事を推奨します)

初版発行日‎‎‎‎2014年7月18日発売
作者作者:福本伸行
巻数全11巻(コミックス) 
ジャンルギャンブル
Wikipedia「銀と金」のWikipedia

「銀と金」冒頭のあらすじ

森田鉄雄は競馬場にいた。

狙ったレースの馬券を外してしまいハズレ馬券が札束に見えてしまうほどに底辺の生活を送っていました。

そんな森田に声を掛けてきたの平井銀二という男

銀二は競馬が終わった後、鉄雄を居酒屋に誘い、日当10万円の仕事を持ち掛けます。

疑いながらも高額な報酬に目が眩んだ鉄雄は翌日、指定された場所で待ち合わせを行い、銀二と共に荷づめを行います。

鉄雄は銀二に荷づめした物の中身について聞くと銀二は以下のように答えます。

平井銀二の回答
貸し付け担当の銀行員を抱え込んで行われる犯罪「不正融資」

架空の預貯金を作り上げ、コンピューターで架空の預金データを打ち込み、架空の預金証書を作成する
この犯罪が成立するまでの間の時間に、その情報を突き止め不正融資をネタにしてゆすった分のお金

金額は10億円

10億円を民家に運んだ銀二。

すると銀二を「銀王」と仰ぐ多くの人達が民家の周りに溢れてきます。

一人ずつ部屋に呼び込み借金の相談を受ける銀二

骨の髄まで搾り取れそうな人物には甘い顔をして金を融資し、資産価値のない男には暴利を吹っかける。

相談に来た人間、人間が持っている資産にどれだけの価値があるかを瞬時に判断し、的確な対応を取っていく銀二。

鉄雄は銀二の前に来た人物は生贄として資産を食いつぶされてしまうのだと恐怖するのでした。

その後、暴力団に行き債権の回収業務を請け負った銀二は報酬として鉄雄に20万円を渡します。

銀二は鉄雄が天涯孤独の身である事を調べ上げており、仕事の相棒にならないかと誘います。

誘いを快諾した鉄雄に対して銀二は相棒になれるかどうかの条件として「5000万円で人を1人殺害してほしい」と打診を行います。

鉄雄は人殺しに加担するのか?

「銀と金」登場人物

漫画「銀と金」の登場人物を一覧形式でまとめてみました。

終盤から登場する人物もいますので、「銀と金」を読んでいない方は先に漫画を読んで頂くことを推奨します。

「銀と金」を格安で読める方法については以下で解説しています。

「銀と金」に出てくる登場人物は以下の通りです。

漫画家関係者(登場人物)
森田鉄男:本作の主人公
平井銀二:銀王と呼ばれ、裏社会で多額のお金を回すフィクサー
巽有三:元毎朝新聞記者
安田巌:警視庁OB
船田正志:東京地検特捜部
遠藤:代筆屋
仕手戦(登場人物)
土門猛:帝日銀行頭取
海堂正行:自由民主党の国会議員、帝日銀行頭取の土門猛の義理の息子。
丸石修:丸双不動産の社長
伊沢敦志:民生党の国会議員、竹本会No2。後に新真琴闘を設立
梅谷哲:丸宝創業グループ会長
三田研吾:関東コーポレーション社長、梅谷に名義貸しを行い仕手を行っている
内村健二:帝日銀行の行員、不正を行っていた
山村:日本旭の会長
向井:日本旭の専務
吉岡:日本旭の常務
殺人鬼との対峙編関係者(登場人物)
有賀研二:7人を殺害した殺人鬼
贋作勝負編関係者(登場人物)
中条:画商、セザンヌを取り扱っている
川田三成:中条を狙う裏社会の男
青木:売れない画家、中条に作品をこけ降ろされている
ポーカー編関係者(登場人物)
西条進也:西条建設社長の次男
岡部真人:正和薬品社長の長男
有田新一:有田不動産社長の長男
伊藤美緒:西城たちにカモにされた女性
松沼:西和信用金庫、多摩支店長
誠京麻雀編関係者(登場人物)
蔵前仁:大企業誠京の会長
石井:蔵前の部下
袋井:蔵前のお世話係
華麗なる一族編関係者(登場人物)
神威秀峰:日本三大家電メーカー「カムイ」の会長
神威勝輝:秀峰の息子、長男。衆議院議員
神威勝信:秀峰の息子、次男、県知事
神威勝幸:秀峰の息子、三男、カムイの社長
神威勝広:秀峰の息子、四男、無職の落ちこぼれ
吉住邦男:腹違いの弟、五男、落ちこぼれで使用人を務める
田中沙織:看護師
純一郎:カムイの飼い犬
松井組:秀峰に味方するヤクザの組
八百長競馬編関係者(登場人物)
河野洋一:民政党総裁
川松良平:今回の勝負に銀二が用意した少年
河野佳介:河野洋一の息子、四男
岡部幸範:JSAのトップジョッキー
小島太志:JSAのジョッキー
宮川:JSAのジョッキー
原田:JSAのジョッキー
フェイク・モハメド
マクトゥール・アル・マクトゥール
八百長競馬編関係馬
ナリタブライオン
アーネスエイジ
ラムタル
タヤスタケシ
サクラキングオー
シシアマゾン
マサトトップガン
タイキバイザード
ジェスイン
ファイナルスピード
ユキノクイーン
マーベラストヨタ:東京杯に出走していない有力馬
その他の登場人物
鈴木三郎:土建業経営者、銀王の借金を申し込む
白井洋次:不動産業、銀王の借金を申し込む
中山:銀王の借金を申し込む
安達:大海銀行、渋谷支店の店長
広瀬:銀二の古くからの知り合い、盲学校でボランティア活動を行う
河野洋一:民政党総裁
三塚博幸:民政党最大派閥の長
渡辺美津雄:民政党、元副総理
稲田大造:社民党参議院議員

以下にてプロローグ以降のあらすじを紹介したいと思います。

「銀と金」本編のあらすじ

「銀と金」本編のあらすじを解説します。

まだ「銀と金」を読んでいない方は先に漫画を読んで頂くことを推奨します。

「銀と金」を格安で読める方法については以下で解説しています。

株の仕手戦

銀二の依頼に対し、鉄雄は人殺しはしたくないと突っぱねます。

しかし銀二はターゲットの条件を伝えます。

ターゲットはがんの末期患者である入院中の老人。

見張りの人間がいなくなるタイミングを見計らって点滴が外れる事故を起こす。

世間的には殺人だと断定されずに事故として処理される殺人

なかなか決断が出来ない鉄雄に対して、銀二は金を減らしていき決断を迫ります。

鉄雄は二時間だけ待ってほしいと伝え一度外出、二時間後に戻ってきますが「人殺しは出来ないが、一緒に仕事をさせて下さい」と懇願します。

銀二は鉄雄の人を殺さないという誠実な姿勢と何とか成功したいというハングリー精神を見込んで仲間に迎え入れ、一緒に仕事している巽有三、安田巌、船田正志を紹介するのでした。

銀二は最初の仕事として仕手戦を仕掛ける梅谷哲をターゲットにします

仕手戦とは
①上場されている株を大量に購入して株価を吊り上げる
②株価が上がった時に経営権を握られると危惧した会社に売りつける
③売った差額を利益として獲得する

梅谷は日本旭機械製造という会社に対して仕手戦を仕掛けていました。

しかし株価を吊り上げる為にあらゆるところから借金を行い、株を購入してはその株を担保にして借金をする自転車操業状態でした。

いよいよ借り場のなくなった梅谷は自宅の抵当権を担保に借金をしようとしますが、この苦しい台所事情が日本旭にバレたら売り抜けは事実上不可能となるため銀二は梅谷と接触して仕手戦の代理を申し出ます。

銀二は日本旭に株を買わせるために日本旭のメーンバンクである帝日銀行からの融資締結をさせようと計画

銀二は帝日銀行で不正を働いた行員、内村を呼び出し帝日銀行を穴を調べるように指示すると丸双不動産という会社に違法な融資を繰り返している事を突き止めます。

丸双不動産と懇意にしている政治家の海堂正行。

海堂は帝日銀行頭取の土門猛の義理の息子で、帝日銀行から丸双不動産へ融資が行われる際に数%を懐に入れている疑いがあります。
その事実が容認されているからこそ帝日銀行から丸双不動産へじゃぶじゃぶと資金が流れていると銀二は仮説を立てていました。

銀二は海堂、土門、丸双不動産社長の丸石の三者が集まる会合に盗聴器を仕掛けてスキャンダルの証拠を掴もうと計画、スキャンダルをネタに日本旭への資金を凍結しようと動きます。

海堂と丸石は会合場所の料亭に現われますが、土門は現われません。

しばらくして海堂と丸石は料亭から移動し、とあるマンションの一室に入り込みます。

盗聴が叶わなくなった銀二は打ち合わせに乗り込み、「この部屋に盗聴器を仕掛けており、癒着の証拠は掴んだ」とカマをかけます。

盗聴器を仕掛けていない事は海堂に見破られてしまいますが、現場での会話をコッソリと録音していた銀二によって土門、海堂は弱みを握られてしまいます。

しかし、現場に海堂が呼んだヤクザの組員が現われ、銀二は拉致されてしまいます。

銀二は鉄雄にカセットテープを託すと、鉄雄は何とかその場から立ち去る事に成功します。

銀二たちを助けたい鉄雄は梅谷に頼んで、竹本会No2の政治家、伊沢敦志を呼ぶとカセットテープと引き換えに銀二たちの身柄を解放するための交渉を行います。

鉄雄はダミーのラジカセを使用して空のテープを伊沢に渡しつつ、銀二たちの救出に成功するのでした。

後日、日本旭にて緊急の会議を開催した銀二

日本旭、幹部たちの怒号が飛び交う中、銀二は各人のスキャンダルを持ち出し、場を制すると会長の山村を料亭へと連れていきます。

ここで帝日銀行の土門と伊沢敦志によって説得された山村は日本旭の株を買い取る事で承諾

仕手戦を勝利した銀二は、帝日銀行や有力な政治家である伊沢とのパイプも手に入れるのでした。

殺人鬼との対峙

鉄雄は銀二の古くからの友人である広瀬からある仕事の依頼を受けます。

鉄雄が引き受けた仕事
マンションの一室で監禁している男を三日間匿い続ける仕事
監禁している男は7人の人間を殺害した殺人鬼「有賀研二」

ふとしたことから有賀を捕まえたヤクザ達は有賀を交渉カードとして警察と取引を行い、幹部の仮釈放などを行っていた。
交渉が完結するまで有賀を保護するというミッション

有賀の監視は男性6人で行っていました。

有賀が軟禁されている部屋は1対1で監視を行い、部屋を出たら5人の男の待合室。
1対1の監視は交代制で行う形式をとっていました。

有賀は男達を束ねるヤクザの組長と銀二がいなくなったことを確認すると帽子を被った監視を襲います。

何人も殺害している有賀はあっという間に帽子男を殺害すると帽子を被ったまま部屋に待機。

次に入ってきた見張り担当の男を背後から襲い殺害。
男達が持っていた拳銃と刃物を奪い取ります。

有賀は帽子を目深に被り正体がバレないように待機部屋から出てくると他に戦力が待ち伏せがいるかどうかを確認するために浴槽やトイレをチェックします。

挙動がおかしい事から出てきた男が有賀だと気付いた鉄雄は待合室にいる男達に声を掛けて全員で有賀を捕まえようとしますが、男達は恐怖から部屋の外へと逃げ出そうとします。

予めチェーンロックをかけておいた有賀は逃げ出そうとした男を後ろから発砲し殺害。
森田と1対1の状況を作ります。

森田は有賀が他の人物を殺害している間に死体のフリをして身を隠し、隙を見て有賀に反撃。
二人は互いに刃物を持ちながら格闘する形になります。

膠着状態になった事で有賀は「争うのはやめよう」と提案し、二人の殺し合いは休止となりますが、鉄雄にマンションを出たと思わせ有賀は鉄雄の隙を狙い刃物で襲い掛かります。

手足を刺されて瀕死の状態だった鉄雄でしたが、銀二がマンションに乱入すると格の違いを見せて有賀を一蹴。

事態は沈静化するのでした。

その後、病院に運ばれて入院となった鉄雄

巽、安田、船田、梅谷などがお見舞いに来て徐々に体調が回復した鉄雄

松葉杖で歩けるような状態になった時、銀二が面会にやってきます。

鉄雄に銀二に対して「今後もパートナーとして仕事をして大金を掴みたい」と申し出ますが、銀二は「自力で5億円を稼いだら一緒に仕事をする」と告げ、その場を去っていくのでした。

絵画贋作勝負

銀二から5億円を稼げと言われた鉄雄はアテがないため高級ホテルのラウンジに入り浸り、お金を得られそうな案件がないかを探し続けます。

そして鉄雄が目につけたのは画商の中条

中条は売れない画家である青木をこけおろしており、その姿には胡散臭さがある男でした。

鉄雄は中条と挨拶を交わすようになると徐々に距離を縮めて接近。
中条の素性や活動などを聞き出します。

鉄雄は中条を陥れる為に、中条が最も得意とする画家セザンヌの贋作を売りつけようと計画します。

贋作勝負の計画内容
ネタにする絵画は6億円で取り引きされているセザンヌの「ジャ・ド・ブッファンの眺め」

プロが描いたコピー品のセザンヌと青木の描いたセザンヌの3枚から中条を選ばせて買い取りを行わせる。
どの絵を選んでも5000万円を購入代金とする

中条の信頼を得ていない鉄雄は帝日銀行の頭取である土門と一緒にいる姿を見せると中条のアジトである店で絵画買い取りの話を持ち掛けます。

店での飲食代を要求された鉄雄は100万円を超える法外な料金を請求されますが、その場に居合わせた川田三成によって何とか支払いを済ませます。

川田は以前から中条を狙っていた事を鉄雄に告げて、今回の計画に加担します。

鉄雄は中条にこけおろされていた青木も仲間に取り込み、中条との絵画贋作勝負に挑みます。

贋作勝負当日

鉄雄は中条を呼び出して最終打ち合わせを行います。

鉄雄と川田が席を外した時、中条は事前に買収しておいた青木を使って本物のセザンヌの額縁に印をつけて、自身の勝利を100%の状態で勝負に臨みます。

贋作勝負が始まります。

鉄雄は何の条件もなく絵画を判断されると勝負にならないという事で急遽中条に条件を突き付けます。

鉄雄の出した条件
①部屋は電球のみが点灯した薄暗い状態で行う
②5メートル離れた距離から絵を見る
③3枚の絵のうち、1枚は布をかぶせて見えないようにする
③距離は1cm100万、1メートル1億円で購入する事が出来る

中条は勝負を渋ったものの買収した青木の存在によって勝負に踏み切ります。

札束を橋のように繋げて徐々に距離を縮めていく中条は後に引けなくなり、3億円を使ってセザンヌまで残り2メートルのところまで近付きます。

川田によって明かりを少し上に移動させて貰った事で中条は本物のセザンヌの額縁につけたマークを見つけますが、そのマークに〇がつけられている事に気付いた中条

ここで鉄雄は青木に一切動かないように命じ、中条と青木がグルである事に気付いていると態度に示すと中条は疑心暗鬼に陥り、布をかぶせている絵画を選択

中条が選択した絵画は青木が描いたものであり、中条は4億円を払って青木の作品を買い取る事になります。

鉄雄vs中条の勝負は鉄雄の勝利で幕を下ろすのでした。

ポーカー対決

中条との勝負が終わった鉄雄に対して、川田は同じ方法で絵画ブローカーを陥れようと計画を持ち掛けますが、鉄雄はこれを拒否して二人は今回の勝負を機に決別します。

分け前の2億円を獲得した鉄雄は銀二によって呼び出されて、お金を手元に置いてもっと強くなれとエールを送ります。

喫茶店で次なる作戦を考えている森田の元に伊藤美緒という女性が話しかけてきます。

美緒は金持ちのボンボンと賭けポーカーを行い、こっぴどく負けてしまった事から鉄雄に助けを求めると鉄雄は興味本位で美緒についてポーカーを行っている店へと向かいます。

店に来たのは西条建設社長の次男である西条進也、正和薬品社長の長男である岡部真人、有田不動産社長の長男である有田新一の3人

勝負は拮抗し膠着状態となりますが、勝負どころになり西条は1千万円を賭け、相手の資金不足を突いて勝とうとします。

西城たちのポーカーのルール
①賭け金は青天井
②賭けた金額を用意できない場合は用意出来なかった側の負け
③賭け金が足りない場合は10分間金策をする時間を与えられる

しかし、鉄雄は西条達の勝負に割って入り3千万円を積み、逆に西城を降ろして勝利

敗北した西城たちは次週、リベンジする約束をして敗走していきます。

2日後の勝負の時

西城たちは親のコネを最大限利用して、金を引っ張るだけ引っ張ってきたうえで、美緒との勝負で使っていたイカサマを奥の手にして勝負を仕掛けます。

一方の森田は身内から6千万円をかき集めて、2億5000万円の資金で勝負に臨みます。

勝負は以下のルールで行われます。

ポーカーのルール
①賭け金は青天井
②賭けた金額を用意できない場合は用意出来なかった側の負け
③賭け金が足りない場合は30分間金策をする時間を与えられ、時間が過ぎたら降りた事になる
④借用書は認めない

鉄雄は西城たちのイカサマの秘密がテーブルカウンターにあるとアタリをつけて平場の勝負をこなしていきます。

西城のイカサマを見抜けずに負けが重なっていく中、鉄雄は勝負を引き延ばそうとしていきますが、西城は勝負1回についてのレートを引き上げます。

鉄雄がストレートとフラッシュの両天秤が狙える手配を得た時に双方は勝負に出来ます。

鉄雄がストレート狙いでカードを交換したものの結果は裏目に出てブタ(役無し)となりますが、資金で相手を押し潰そうと金額を吊り上げていきます。

1億円を超えた時、西城は親の会社と懇意にしている松沼支店長を呼び出し、更に金額を吊り上げていきます。

一方の森田は安田と船田を呼び出して金を吊り上げ、青天井の吊り上げ合いが続いていきます。

松沼が安田の正体に気付き、西城に助言した事で、西城は資金負けする事を恐れて強引に鉄雄にコールをさせます。

勝負する額は9億円

西城はカードをオープンし、手札は2ペアとなります。

鉄雄がオープンした手札はフラッシュ。
鉄雄の勝ちとなりますが、イカサマで手札を知っていた西城は異議を申し立ます。

鉄雄は西城のイカサマの種を見破ったうえでダミーとしてカードを被せていた事を告白し、完全勝利。

西城から9億円を奪う事に成功するのでした。

手数料などを支払い、手持ち金を8億円としたはホテルの1室に現金をばら撒いていると銀二が現われ、次の仕事について誘うのでした。

誠京麻雀

西城との勝負から一週間が経過

銀二は日本を代表する一大企業グループ「誠京」の会長である蔵前仁と面会する事になっていました。

銀二の目的は以下の通り

銀二の目的
誠京グループの蔵前は借金して不動産を買い増して行った事で巨大な資産を築き、鉄道・ホテル・百貨店などを経営する一大企業にのし上がった。

その財力を使って若手の政治家をギャンブルへと招待し、多額の借金を背負わせた。
借金した政治家には借用書を取っておきつつも1円も請求する事はなく、自らのビジネスを後押しするように働きかける事を約束させていた。

銀二は誠京に飼われている政治家7名を自分の手下に置きたいと考えており、借用書を蔵前から奪おうと考えていた。
その金額は400億。
蔵前から400億を奪うために一大勝負をしようと考えていた。

銀二が蔵前の部屋に入るとポーカー勝負をした西城が蔵前と麻雀で勝負を行っていました。

蔵前が行う麻雀はツモる毎に費用が発生するインフレ麻雀となっており、巨大な資本力を持つ蔵前と対峙する西条は憔悴しきっていました。

そして勝負を急ぎ、蔵前に役満を振り込み大量の債務を背負い敗北していくのでした。

西城との勝負を見届けた一同

銀二は蔵前側から7つあるギャンブルからどのギャンブルを選ぶかの選択権を貰いますが、全てを森田に一任

森田は一晩考えた末に麻雀を選択し、勝負はスタートとなります。

誠京麻雀のルール
①1牌をツモる毎に金(供託金)を投げ込む
②供託金はツモごとに倍々へと引き上げる事が出来る(100万→200万→400万…)
③正規の場台の3倍の金額を出せばツモり直しが出来る
④役満をあがった時は場代に応じてご祝儀が与えられる(場代×供託金)
⑤賭け金は500億、銀二側が敗北時は借金(銀二400億円、安田・巽40億円、鉄雄20億円)

銀二側は銀二、鉄雄、蔵前側は蔵前、石井のメンツで1回戦がスタート

小康状態が続きながら場が進んでいく中、南場で鉄雄は大物手を上がりリードを奪うと次局で金額をどんどん吊り上げてリードを奪いますが、南三局で鉄雄は蔵前に振り込んで1000点差まで追い詰められると南四局(オーラス)では蔵前がどんどんレートを吊り上げていきます。

後には引けない森田は下りずに蔵前のレートで勝負を仕掛けていきますが、蔵前の掌で躍らされて最後は敗戦

116億2000万円の敗北となり、残りの資金は383億8000万円となります。

続く、第2回戦

蔵前が一人でレートを上げていきトップを独走する中で、鉄雄に勝負手が入ります。

それまでは銀二側の損害は10億円程度でしたが、蔵前がどんどんアップさせていく場代に乗っかる形で鉄雄が供託金を消費していきますが、上がり牌を蔵前に潰されて流局となり、2回戦も蔵前の勝利

100億円の敗北となり、残りの資金は215億円となります。

ここで銀二は蔵前と交渉を行います。

蔵前のアジトで蔵前の部下たちに囲まれて勝負したのであれば、銀二たちが勝利した際に勝負を反故にされかねないという主張を行い、第3回戦は時間を改め、聴衆がいる場で行う事を提案

蔵前側はこの提案を了承し、しばし休憩に入ります。

休憩中、鉄雄は精神を立て直しつつ銀二が描く蔵前倒しのシナリオを共有します。

時間を改めて行われた、第3回戦

1回戦、2回戦と同様に蔵前ペースで勝負が進んでいきますが、南場に入って鉄雄は一発ツモに海底や裏ドラがついて倍満手を上がり一気に逆転

そのままの勢いで押し切ろうとしますが蔵前はイカサマを使って鉄雄の勢いを止めると南二局、南三局とチャンス手をものにする事が出来ずに点差が14800点まで開いてしまいます。

そして、迎えた南四局(オーラス)

目を覆いたくなるような配牌の悪さに加えて、蔵前の早めのリーチで追い詰められますが鉄雄は腹を括って勝負に出ます。

鉄雄は三元牌を重ねていき蔵前と銀二から鳴くと「中」待ちの大三元をテンパイします。

場代は5億1200万円になっており、供託金が287億円積まれている事から役満を上がった際のご祝儀は1兆4694億4000万円まで跳ね上がっていました。

誠京グループの総資産とほぼ同額になった事で銀二は蔵前グループの買い取りを匂わせます。

場代が更に上がり3兆円のご祝儀となった事で、蔵前はパニックへと陥っていきます。

自分と石井が「中」を持っていない事、そして王牌の下を除いても「中」が見つからない事から振り込みの恐怖がどんどん増加していきます。

局は進み海底牌を残すのみとなったところで銀二から提案を受けます。

銀二の提案
銀二は鉄雄が捨てた牌を鳴ける状態で海底ツモを蔵前に移す事が出来る。

海底牌を移すと役満振り込みの可能性が高まるため鉄雄が捨てた牌を鳴かない代わりに3000億円(現金500億円、政治家58人の借用書)を譲渡してほしい

蔵前は銀二の提案に乗り、銀二側は3000億円の勝利をなります。
(中は銀二がカンをした手配の中に隠していました)

政治家への借用書を手にした銀二は民生党の伊沢敦志とコンタクトを取り、彼の政治資金を援助

すると伊沢は民生党を裏切り、新党を結成。
選挙を大勝し、連立政権を樹立するほどに躍進をします。

伊沢を新政権の幹部になってから5ヶ月後

伊沢は銀二を呼び出して依頼をします。

その依頼とは「政治改正法案」を通すために与党内にいる反乱分子を説得してほしいというもの

銀二は代筆屋を使って「法案に賛成すれば伊沢が次の選挙の議席を用意する」という文書を作成して、反乱予備軍の議員たちを説得していきます。

しかし銀二が流した情報が国会議員内に広がり、反乱予備軍たちの不協和音が大きくなり法案は否決。

伊沢の野望は潰えたかに思えましたが、伊沢は自ら怪情報を流しつつ敵対する民政党のトップと手を組み法案を通すのでした。

後日対談した伊沢と銀二

伊沢は銀二が何を目的として自分に近付いているのかを聞くと銀二は「日本経済界を支配したい」と告白

融資制限法を立案して、民間会社で融資できる権限を自分の元に集中させて日本を支配する事が銀二の最終目的である事が分かります。

華麗なる一族

銀二が伊沢と共に奔走している間、鉄雄は銀二からの依頼である人物の救出をしようと計画を立てていました。

救出する人物は日本三大家電メーカー「カムイ」の会長である神威秀峰

秀峰は病気を理由に身内に軟禁されている状況で脱出する事が出来ず、担当の看護師を経由して銀二にSOSを送っていたのでした。

鉄雄は担当看護師である田中沙織と共に秀峰がいる病院へと向かい、火事を偽装して秀峰を病院から出します。

秀峰がSOSを送った理由は以下の通りです。

秀峰がSOSを送った理由
神威家はある場所で絶対的な権力を持っていた。

秀峰には4人の子供がおり、長男の神威勝輝は衆議院議員、次男の神威勝信は県知事、三男の神威勝幸はカムイの社長、四男の神威勝広は無職の落ちこぼれ
四男以外は地位も名誉も持っていましたが、神威家は家長が絶対的な権力を持つ家
誰一人秀峰に逆らう事が出来ない状況でした。

85歳となる秀峰が後継者について語った際に4人の息子ではない腹違いの弟に家長を譲ると宣言した事で息子たちは秀峰を拉致したのでした。

沙織たちと逃げた秀峰は、神威家が所有するホテル「スカイパレス神威」へと逃げ込みます。

秀峰は長男・次男・三男を呼び出して次期家長について話し合おうとしますが、3人の子供たちは家長制度に反旗を翻します。

秀峰を自殺に見せかけて殺害し、3人で平等に権利を分けて生きていく道を選びます。

殺害される寸前で鉄雄が救出に入り、沙織と3人で逃げ出しますが、勝信たちにホテルの電源を無効化され外へと出られなくなります。

沙織の操作ミスもあり、鉄雄たちが辿り着いたのは23階の展望レストラン。

勝輝らはヤクザの松井組を金で雇用していましたが、松井組は神威家の人間を手にかける事が出来ないと指示を受けており、勝輝、勝信、勝幸の3人は秀峰を始末する為に拳銃を持って23階へと向かいます。

鉄雄たちは身を隠しますが、沙織の持っているポケベルが鳴ってしまった事から行方がバレて、秀峰は拘束
鉄雄と沙織は何とかその場から逃げ出します。

鉄雄は沙織の不可解な行動から勝輝らのスパイである事を見抜きますが、鉄雄は「沙織が利用されているだけで、用事が済んだら殺害される事」を示唆し、共に行動します。

鉄雄vs神威三兄弟の戦いが始まります。

鉄雄たちを探しに来たのは三男の勝幸

鉄雄は沙織のポケベルを利用して勝幸をおびき出すと1対1に持ち込み制圧。身柄を確保するのでした。

鉄雄は勝幸の携帯電話を使って勝輝との交渉を試みますが、勝輝は話し合いに応じる事なく、勝信と二人で鉄雄を殺害しようと向かってきます。

拳銃を持った2人を相手にした鉄雄は逃げ回りつつ、隠れて勝機を伺おうとしますが、徐々に追い詰められていきます。

発見される寸前の状態になった時、エレベーターで物音がした事で勝輝が様子を見に行き、勝信が1人になります。

鉄雄はリスクを承知で正面から向かっていき勝信を倒します。

勝信から拳銃を奪おうとするものの乱闘した際に拳銃が飛んでしまい発見する事が出来ません。
その間に勝輝が戻ってきたことで鉄雄は退散します。

鉄雄は勝信から拳銃を奪ったフリをして勝輝に停戦を持ち掛けます。
偶然勝信の拳銃を見つけた勝輝は停戦を受け入れるフリをして鉄雄に近付き発砲。大怪我を負わせることに成功します。

ケガを負いながらもなんとか逃げる鉄雄は自身の出血を利用して、勝輝をおびき出すと部屋で手にした凶器で殴り倒し、三兄弟を制圧する事に成功します。

秀峰を救う事に成功した鉄雄は松井組と連絡を取り、地上へと戻ろうとします。

しかし、松井組は武装した四男の勝広によって殺害されていました。
神威家に強い恨みを持つ勝広は松井組の殺害した時の血を使って宣戦布告を行います。

四男勝広vs神威家・鉄雄の戦いが始まります。

秀峰は武器である弓を取りに行く為に勝信、勝幸を囮に使って、弓のある部屋へと侵入しますが、勝広によって目論見を看破され神威家の人間は全員捕らわれてしまいます。

勝広は恨みを晴らしながら神威家の人間を一人ずつ殺害しようとしますが、鉄雄は勝広を救うべく交渉を持ち掛けます。

鉄雄が交渉している間に勝広に襲い掛かった勝幸はショットガンで撃たれて死亡

このタイミングで腹違いの弟である五男、吉住邦男が現われます。

勝広と邦男は秀峰によって幼少期から虐待され続けた事から秀峰や兄弟に対して強い恨みを持っていました。

勝広は秀峰たちに身内での殺し合いを行うよう指示をしますが、途中で鉄雄が勝広に襲い掛かり揉み合いになります。
その隙に秀峰が刃物で勝広を刺し、殺害してしまいます。

勝広の死によって我を失った邦男は力の限りに全員を殴り倒し、秀峰を絞め殺そうとします。
鉄雄が邦男を止めようと揉み合いになったところで秀峰は拳銃を発砲し、邦男を殺害します。

勝弘と邦男が死亡した事で神威家の事件は終焉を迎えます。

鉄雄は事件後入院し、体調を回復させていきます。

しかし、秀峰のような汚い人間が地位を持っていて、そういった人間を助けなくてはいけない事。
勝広・邦男といった弱い人間が虐げられた上で死亡してしまった事、死亡するきっかけを自分が作ってしまった事。
今後、金を得て裏社会でのし上がっていく度に悪党に跪き、善人を追いつめなくてはいけない事に嫌気がさして、銀二に対して引退することを告げるのでした。

八百長競馬

森田鉄雄が引退してから1年、銀二との接触は依然なかった。

銀二は鉄雄がいない状態で次なる勝負を見据えていました。

勝負するギャンブルは「競馬」

銀二は競馬場で負けが込んでいる青年、川松良平に声を掛けると競馬の必勝法を教えると言い、別の場所に呼び出します。

銀二は民政党総裁の河野洋一と300億円を賭けた競馬勝負を行う事を伝えて、自陣営に入るよう呼びかけます。

良平は銀二が悪党だと察しながらも未曾有の大金を前にして味方になる事を告げます。

後日、銀二は河野洋一と勝負のルールについて確認します。

銀二vs河野の競馬勝負のルール
①12頭立てのレースでそれぞれ6頭所有馬を持つ
②1着に入った馬を所有する側の勝利
③斜行や反則行為があっても1着に入った馬が勝ち馬だと認める

中央競馬界(JSA)を管轄する農業水産省のトップである河野は競馬関係者は楯突くことが出来ずに有力馬や有力騎手、有力調教師を抱え込みます。

河野は三冠馬である怪物ナリタブライオンをはじめ、サクラキングオー、シシアマゾン、マサトトップガン、タイキバイザード、ジェスインを揃えて臨戦態勢を整えていきます。

一方、銀二は河野が持つ有力馬の厩務員を買収し、馬の調子を落としていく作戦を取りながら、JSCのナンバーワン騎手である岡部幸範を自陣営の馬タヤスタケシに騎乗するよう説得を行います。

JSAの横暴に不満を持っていた岡部は銀二の説得に応じて、銀二の陣営に入る事を決めます。

両者の裏工作が行われる中で数ヶ月が経過

銀二と河野の勝負レースはジャパンカップと有馬記念の間に行われる農業水産省賞典「東京杯」で行われます。

銀二が買収した厩務員たちも総入れ替えして勝ちを確信している河野は余裕を見せつつ当日のルール確認を行いますが、銀二は河野にパドックを見るように指示

すると河野の四男である佳介を安田と巽が拉致している光景を目の当たりにします。

銀二はここで河野のボディーガードたちの武装を解くように仕向けつつ、銀二の最終的な仕掛けを施します。

そしてレースがスタート

河野の所有馬
ナリタブライオン
サクラキングオー
シシアマゾン
マサトトップガン
タイキバイザード
ジェスイン
銀二の所有馬
タヤスタケシ
アーネスエイジ
ファイナルスピード
ユキノクイーン

河野陣営は銀二陣営で唯一のGI馬である岡部騎乗のタヤスタケシを徹底マークするよう指示し、数頭でタヤスタケシの前に壁を作ります。

一方の銀二陣営も河野陣営の中でも圧倒的な能力を持つナリタブライオンを数頭で徹底マークします。

岡部は道中、タイキバイザードの後ろを追走しながら勝負所でタイキの死角に入ります。
するとタイキバイザードに騎乗している宮川がタヤスタケシを見失った事で一瞬外に膨らみます。

この隙を見逃さずにタヤスタケシは一気にスパート
直線に入り、先頭に踊り出し、他の馬を引き離していきます。

すると、ずっと銀二陣営にマークされていたナリタブライオンを大外から伸びてきてタヤスタケシに並びかけます。

岡部はナリタブライオンと馬体を並べて追い比べを行おうとしますが、河野陣営の仕掛けによって、アブミ(鞍)が外れそうになります。
バランスを崩した岡部とタヤスタケシはズルズルと交代。

ナリタブライオンが直線に入り独走態勢に入る中、最内からアーネスエイジが物凄いスピードで追い込んできます。

このアーネスエイジは銀二が仕掛けた最終兵器。
欧州三冠を達成したラムタルがアーネスエイジと入れ替わって出走していたのでした。

激しい叩き合いの末に最後はアーネスエイジがハナ差で勝利

300億円を賭けた競馬勝負は銀二に軍配が上がります。

アーネスエイジが勝利を収めたところで物語は最終回を迎えます。

「銀と金」最終回のあらすじ

「銀と金」最終回のあらすじを解説します。

まだ「銀と金」を読んでいない方は先に漫画を読んで頂くことを推奨します。

「銀と金」を格安で読める方法については以下で解説しています。

勝ったアーネスエイジの上がり3ハロンは33秒2

2400m戦としては驚異的な上がりタイムを記録して勝利を収めるのでした。

銀二は河野が用意した300億円が入ったトラックと共に立ち去ろうとしますが、民政党総裁の座を守りたい河野は300億円を政治資金として使用したいから見逃してほしいと土下座をしながら懇願します。

断られた河野はその場にひれ伏すように泣きます。

帰りの道中、銀二は河野について話し合います。

銀二らが語った感想
河野は完全に総裁の目を失っているにも関わらず、本人だけが何とかのし上がれると画策する姿は滑稽に見える。
ただ、それだけ「権力」という物に魔性の魅力があるのだろう

今回の勝負で分かるように河野には以前のような強運は残っていなかった…
勝つための大切な決定的な何かが欠けていたのだろう

勝負ではアーネスエイジが勝ったが着差は僅かで、勝負の分かれ目となったのは両馬が通ったコースの差だった。
際どい勝負だったが自分の運を繋いでくれた。

ホテルに戻ってきた銀二たち

銀二は仲間達に対して裏社会の引退を考えていた事を伝えます。

森田鉄雄を失ってからはやる気を失っており、安田たちも銀二の熱が冷めている事を感じていました。

ただ、銀二は今回の競馬勝負によって現役を続行する事を決めます。

銀二は近いうちにやってくるであろう自身の敗北を予感しながらも、今まで幾千もの人を地獄に落としてきた中で勝ち逃げする事は出来ないと感じていました。

そして己に残された道は2つ

壊滅的な敗北を喫して去るか、灰になるまで勝ち続けるか

そんな誓いを抱きながら夜景を見る姿を描き、銀と金は終了となります。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA