【ネタバレ注意】「サイコの世界」あらすじ・最終回解説!打ち切りの噂を考察!登場人物も一覧でまとめてみました。

【ネタバレ注意】「サイコの世界」あらすじ・最終回解説!打ち切りの噂を考察!登場人物も一覧でまとめてみました。

漫画「サイコの世界」は2021年から「マガジンポケット」にて連載されていた大人気漫画です。

ここでは「サイコの世界」のあらすじ・最終回を解説します。また、本作の噂として出てくる打ち切り説について考察してきます。
(本記事はネタバレを含む場合がありますので漫画を読んでからご覧になる事を推奨します)

初版発行日2021年12月20日発売
作者原作:井龍一 作画:大羽隆廣
巻数全4巻(コミックス)
ジャンルサスペンス
Wikipedia「サイコの世界」のWikipediaはなし

「サイコの世界」冒頭のあらすじ

ブロローグ

今から12年前。風川島で少女がリンゴを切るように真っ二つになって殺害された…

少女の名前は「牧野由良」、犯人はまだ捕まっていない。

主人公の災原リコは警察署内に拘留されていた。

リコが罪状は以下の通り

身長190㎝近くある大男の前歯2本、鼻の骨を折る暴行を行った

そんなリコに犬棒守という人物が面会にやってきて、犬棒はリコに現場での話を聞きながら12年前の牧野由良殺害事件について語ります。

犬棒の話
牧野由良は風川島の住人で犬棒の幼馴染だった。

ある日、犬棒は由良を連れて島の外(本土)に出掛けていったが、結果として由良は真っ二つにされ殺害されてしまった。

犯人は本土の人間なのは間違いないが、島の警察は「無能」であるため、まだ捕まっていない。
由良を殺害した犯人を見つけて殺害したいが、自分も「無能」であるため殺害する事が不可能だ

後日出所したリコの前に犬棒が現われると、リコが捕まった事件について問い詰め、暴行を振るわれた男がリコに対して「あの女はサイコだ」と話していた事を伝えます。

犬棒はリコがサイコである事を確認します。

サイコとは
サイコとは超能力者のこと
代表的な能力である念動力を略して「サイコ」と称している。

能力者は『環眼(リングアイ)』と呼ばれる角膜に白く混濁した輪っかを持っている。
(別名「超人環」)

特別な力を持つサイコ(本土の人間)は無能力者(無能力者)を「無能」と呼んでバカにしている。

犬棒はリコに対してお願いをします。

そのお願いとは「由良を殺した殺人犯を見つけて、自分の代わりに殺してほしい」ということ

犬棒は島に住む「サイコ」を探した後に上手く取り入って、「復讐のパートナーとしてスカウトする」という目的の為にリコに接触していたのでした。

リコは「自分とデートしてくれれば依頼を引き受ける」と回答します。

自分以上にクレイジーな思想を持ったリコを相手に、犬棒は自らの復讐を果たす事が出来るのか?

「サイコの世界」の登場人物

「サイコの世界」に出てくる登場人物をおさらいします。

登場人物
災原リコ(龍利リコ):サイコと呼ばれる超能力者。
犬棒守:牧野由良の幼馴染。由良殺害の犯人を捜している
牧野由良:12年前の風川島事件の被害者
龍利露光:龍利家の当主
龍利由水:露光の弟
龍利乙木:露光の子供
龍利庚士郎:露光の子供
龍利壬:露光の子供
龍利丙:露光の子供
茂爺:龍利家のお手伝い
双寅景親:双寅家の当主
有馬雲郭:有馬家の当主
久卯十羽:久卯家の当主
未善義仙:未善家の当主
双寅千景:双寅景親の息子、リコの許嫁
双寅師宣:沿岸警備隊 第一警備隊隊長
ハイネ:双寅千景のお目付け役
水葵:五耀會直属陰衆
甲影:五耀會直属陰衆
久卯テレサ:久卯家の刺客
犬棒きん:犬棒家の頭領
牧野渚:由良とリコの母親

「サイコの世界」本編のあらすじ

「サイコの世界」本編のあらすじを紹介します。

まだ「サイコの世界」を読んでいない方は最初に漫画を読んで頂くことをオススメします。

本土に向かうリコと犬棒

現在の世界情勢は以下の通りとなっていた。

現在の能力者における世界情勢
超能力者がいつこの世界に誕生したかはよく分かっていないが、最初は5人の人間が超能力者として生まれたという説もある。
いまは世界人口の3割を超えており、世界の中枢を担っていた。

日本では超能力者が権力を掌握し、非能力者は住む場所を追われ、離島や僻地といった閉鎖された土地へと押し込められており、風川島は非能力者が住み着いた数ある離島の一つである

近年は能力者と非能力者の交流が進みお互いの土地を行き来する旅行者が少しずつ増えている一方で能力者による暴行や迷惑行為なども増加傾向にありました。

遊園地でデートをした後、犬棒とリコは本土へと向かいます。

最初の目的は「五大家」の中の1つである「龍利家」への潜入

五大家
最初の超能力者と言われる5つの一族

彼らは超能力者の中でも特別強力な超能力を有していて超能力社会は五大家が牛耳っている

由良の死体は龍利家で発見された事から、犬棒は龍利家の者か関係者が関わっている可能性が高い、と見立てていました。

しかし、本土へと向かう中で大量殺人が起きてしまいます。

殺人を行ったのは双寅千景。五大家である双寅家の血を引くものでした。

千景は駆け付けた犬棒に対して「龍利リコは龍利家の跡取り娘であり、自分の許嫁だ」と言い、殺害しようとしたため、リコが犬棒を庇い戦い始めます。

船を破損させる激しい戦いになりますが、犬棒の策略も手伝いリコは千景を退けます。

千景はお付きの人間に連れて行かれますが、船は大破し、犬棒とリコは海に漂流されなんとか生き延びます。

龍利家への潜入

船が沈没してから6時間

救助隊が駆けつけ、隊長の双寅師宣らによって事故は死亡者158名、行方不明者224名、生存者0名と形で処理されていました。

ある屋敷の布団の中で目が覚めた犬棒は、現在地がどこだか分からない中、屋敷を探索するとある男が別の男(使用人)の指を切断する場面に遭遇します。

逃げ出した犬棒は離れの小屋に入り込むと、小屋の中に飾られた肖像画から先ほどの人物が「龍利露光」である事を知ります。

龍利家の人間が、由良殺害の犯人だと考えている犬棒は戦う事を決めます。

犬棒は「能力者殺し」の異名を持つ祖母から学んだ投石の技術を駆使して、龍利家の用心棒たちを倒していき、龍利露光の部屋に潜り込むことに成功します。

犬棒は露光の部屋で由良の写真を発見しますが、侵入した事が露光にバレてしまいます。

露光の能力によって滝上の河原まで連れていかれた犬棒は、露光に対して12年前の事件を確認します。

露光に確認した由良殺害事件
露光の部屋にあった由良の写真は由良ではなく、12年前に龍利家を出た龍利リコだった。

由良とリコは姿がそっくりだった為、由良はリコと間違えて殺害された。
リコは露光の子供ではあるが、母親が無能力者だった為、跡継ぎになる事が出来ず、逆に命を狙われる事になった。

結果的に暗殺は失敗して、その後のリコの行方は分からなくなった。

犬棒は露光に対して殺意を覚えるものの、能力差があり過ぎる為に逃亡しようとしますが、追い詰められてしまいます。

ここに助けに来たのはリコ

リコは犬棒への愛から持っている能力を増幅させて、露光をボコボコにすると露光は降参し、真実を語ります。

露光が語った真実
リコ殺そうとしたのは露光ではなく、由良殺害の犯人も露光ではない。

船の沈没を知り犬棒を救出した時、リコも救出していた。
リコが生きている事を知った真犯人は再びリコを狙う事が想定されるので、犬棒がリコを守れる人物なのかを試すため芝居を打っていた。

露光は改めて犬棒にリコの護衛をお願いするのでした。

五大家との戦い

一方で五大家の当主である双寅家、有馬家、久卯家、未善家、龍利家が五耀會という会合の元、集まっていました。(龍利家は露光の弟である由水が代理出席)

双寅景親は船の沈没事件について、自分の息子である千景を犯人だと断定し、打ち首を行ったうえで千景を動かした「事件の首謀者」を災原リコと断定し、五耀會で捕まえる事を決定事項とします。

露光はこの五耀會の動きを受けて、五大家と戦争を行う事を決めます。

犬棒は自分の実家に助けを求めるべくリコを連れて風川島に戻る事を決意。露光は護衛として自分の子供である乙木、庚士郎、壬、丙と使用人の茂爺つけて風川島に向かわせます。

異能の能力を持つ乙木によって小さくなったリコを連れて自動車で進んでいきますが、五耀會の刺客によって追い詰められます。

刺客を追い払いながらも行く先々で新たな刺客がやってきたことから内通者がいると判断した犬棒達は、犬が内通者である事を見抜き、情報を遮断し風川島まで無事に到着します。

犬棒本家にやってきた一行は犬棒家の頭領「犬棒きん」により、犬棒守一人で自分の元へと来るよう指示をしますが、指定の時間まで待っている間にミイラたちに襲われます。

ミイラたちに紛れてハイネ、五耀會直属陰衆である水葵、甲影らも攻撃を加えてきて激しい戦闘になります。

犬棒はリコを連れて現場から離れ、ミイラを操っている「操り手」を捜索。久卯テレサというシスターの姿をした人物を特定する事に成功し、倒します。

騒動を鎮圧した犬棒たちは犬棒きんと対面すると、きんは守だけを連れて風川島の地下施設に連れていきます。

地下の施設には死んだはずの由良が、触媒液の中で保管されていました。

そしてきんはこの世界の真実を伝えます。

きんが伝えた真実
超能力者は「アーク」と呼ばれるドラッグによって後天的に付与されたものである。
クスリの元になっているのが由良

今から100年以上前、ある研究機関が設立される。
表向きは医療用ナノマシンを扱う会社だったが、人体実験を行いあらゆる事象を再現するナノ粒子の開発を行っていた。

長年の研究でナノ粒子を生み出す永久機関「万象」を完成させ「アーク」というドラッグを開発
ナノ粒子を操作するアークによって人間は超能力を使えるようになる。

この実験によって生み出された5人の子供が「五大家」の始祖たち
力を得た5人は研究機関を潰し、アークを使って超能力者を増やし、世の中で権力を握るようになる。

その裏で万象の開発者には一人娘(仮名:彩子)がおり、研究所が壊滅する前に彩子と万象を融合させる。
彩子は自由自在に超能力者を生み出す事が可能な無敵の存在だった。

彩子と恋仲に落ちた犬棒涼は彩子を匿おうとするが、彩子を利用しようとした五大家と対立が起こり、争いに発展する。
五大家が勝利したが、犬棒涼を殺害された彩子は心と閉ざし、異空間に閉じこもってしまった。

誰にも突破できない空間だったが、犬棒家直系の子孫である牧野渚だけは突破する力を持っていた。
露光との子供を産んだ渚、そして娘の由良には彩子と同じ「人に超能力を与える力を持っていた」

きんは由良の死体を使って超能力者を生み出し、五耀會との戦争を目論んでいました。

そしてハイネが、由良の死体をきんに渡した事が明かされます。

ハイネはかつて彩子を守るために五耀會と戦い、歴史から名前を抹消された最初の子供たちの子孫でした。

その話をした時に五耀會の全勢力が軍艦で風川島に向かってきており、戦争が始まる直前の状況となります。

守は由良が入っているガラスケースをぶち壊し、由良を助け、五耀會に復讐する事を決めます。

ここで物語は最終回へと向かいます。

「サイコの世界」最終回あらすじ

「サイコの世界」の最終回を解説しますが、以下からはネタバレを含む記事となりますので、まだ「サイコの世界」を読んでいない方は最初に漫画を読んで頂くことをオススメします。

【サイコの世界、最終回あらすじ】

犬棒は五大家と戦いに出向こうとしますが、ガラスケースから出した死んだはずの由良から足を掴まれます。

この行動から犬棒は「由良が復讐を望んでない事」を悟ります。

そんな犬棒の気持ちを他所に五耀會の軍艦が風川島に迫ってきます。迎え撃つのは露光を中心とした龍利家

能力者同士の戦いで激しい地鳴りがする中で犬棒はリコと再会し、犬棒きんから聞いた話をリコに伝えます。

リコはハイネを殺害しようとしますが、犬棒は復讐はもう必要ない事を告げ、リコに対して結婚を申し入れます。

サラッとOKするリコ

五耀會の軍勢が攻め込んでくる中で、犬棒の祖母がリコと犬棒を逃がそうとバイクで駆け付けます。

リコは「彩子と会いたい」と言うと、犬棒は微笑み「じゃあ、この旅が僕たちのハネムーンですね!」と返し、サイコの世界は終了となります。

「サイコの世界」は打ち切りだったのか?

「サイコの世界は打ち切りだったのか?」という噂が出ているので、最終回の内容を含めて私なりの考察をしていきたいと思います。

最初に結論から言います。

サイコの世界は打ち切りだと判断します

サイコの世界が打ち切りだと判断した理由は以下の通りです。

サイコの世界が打ち切りだと判断出来る理由
①最終回付近の展開が雑
②脚本の井龍一さんの他の作品のエンディングとは違う

理由1 最終回付近の展開が雑

サイコの世界が打ち切りだと判断する理由は、最終回付近の展開が急すぎて雑になっているという点にあります。

その1 五大家vs龍利家の対決が描かれていない

サイコの世界は、途中までリコを守りたい龍利家とリコを始末したい五大家(龍利家を除く)の大戦争で、これから盛り上がるぞと言うストーリーになっていました。

しかし、これらの頂上決戦は描かれる事無く、カオスな描写で両者が戦うページが見開きで描かれただけで終わってしまいました。

最も盛り上がる戦いが描かれないで、終わってしまったエンディングは当初のシナリオではない、と判断する事が妥当です。

その2 真犯人ハイネがほったらかし

第1話からずっと物語の核になっていた「由良を殺害した犯人」

この犯人が誰なのかがストーリーの中心となっており、最終回付近で犯人がハイネである事が判明しましたが、このハイネに対して、何も結末が用意されていない状態で物語が終了してしまいました。

犬棒・リコがハイネに何かしらの制裁を加えるのか、ハイネが改心を行うのか、ハイネの最後については何かしらのビジョンがあったと思いますが、五大家vs龍利家の戦争を見守っているところで終了しています。

核の部分が描かれていない点からも打ち切りでの終了だと判断する事が妥当です。

理由2 脚本の井龍一さんの他の作品のエンディングとは違う

サイコの世界で脚本を担当している井龍一さんは、過去作として「親愛なる僕へ殺意を込めて」という作品をリリースしていますが、この作品はとても素晴らしいシナリオでした。

このシナリオを書ける井龍一さんが、中途半端な終わり方をさせる可能性は極めて低いと言えるので、サイコの世界は打ち切りだったと判断する事が妥当です。

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