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「マネーの拳」は2005~2009年に「ビッグコミックスペリオール」にて連載された人気漫画。
今回は漫画「マネーの拳」のあらすじ・最終回を解説します。
初版発行日 | 2005年6月30日発売 |
出版社 | 小学館 |
作者 | 三田紀房 |
巻数 | 全12巻(コミックス) |
ジャンル | ビジネス |
Wikipedia | 「マネーの拳」のWikipedia |
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「マネーの拳」登場人物一覧
漫画「マネーの拳」の登場人物を一覧形式でまとめてみました。
- 登場人物
- 花岡健:主人公
塚原為ノ介
木村ノブオ:ケンのビジネスパートナー
鈴木孝伸:店長
松島桂一:料理長
大林隆二:元建築作業員
鶴田貴志:無職
日高功:元自衛官
榎本文也:元ホスト
小池定吉:元建築作業員
菅原雅弘:元商店経営
菅原久子:雅弘の妻
西野浩樹:元会社員
緒方優:無職
加藤薫:無職
片岩八重子:プリント工場の責任者
大田原幸三:豪腕の最高会議課長
井川里美:一ツ橋物産の社員
高野雅人:井川の部下
中原綾名:グラビアアイドル
中谷:電広堂
牧信一郎:証券アドバイザー
福沢ウィリアム太郎:サンデーキャピタル
小島和枝:技術開発リーダー
「マネーの拳」のあらすじ
「マネーの拳」本編のあらすじを紹介します。

「マネーの拳」を読んでいない方は最初に漫画を読んで頂くことをオススメします。
1巻のあらすじ

プロローグ
花岡拳(通称:ケン、本名:花岡健)。38戦31勝6敗1分、世界ジュニアフェザー級王座についてボクサーは、試合に敗戦したことで引退を決意。
引退から1年が経過。
ケンはバーを経営していました。しかし、客の入りはイマイチ。株式投資もうまくいかず、焼肉屋の新規店舗も暗礁に乗り上げていました。
引退後、タレントとしての活動が上手くいきながらも、ずっと続かない職業だと判断。事業で大成することを夢見て、活動していました。
ある日、ケンは大実業家である塚原為ノ介とテレビで競演。撮影後、自宅に招待された花岡。塚原と話すなかで、”ケンの才覚を認めながらも、今の事業は必ず失敗する”と断言。
塚原はケンの目の前に1億円の現金を用意して、一つの提案をします。
いま経営しているお店を即刻閉める。そうすれば、必ず儲かる商売を教える。
3分間、迷った中でケンは結論を出します。
「必ず儲かる商売を教えて欲しい。ただお店は貸付の関係ですぐには閉められない」
塚原は、ケンが苦し紛れについた嘘を評価。塚原は商売の極意は『噓つきであること』と発言。そして、最初についた嘘を真実にしていくことが必要だと教えます。
塚原は1億円を投資する条件として「現在経営している赤字店舗を2ヶ月で黒字化すること」を提示。
ケンはこの条件を受け入れて店舗の改善に取り掛かります。
店舗黒字化計画
ケンは自分の店舗の店長である鈴木孝伸と料理長である松島桂一を呼び出して会議を実施。
- 店舗のメニューに目新しさがない
- 客数を増やすための工夫がない
2点の改善点を2人にぶつけますが、2人は変わろうとせず提案を拒否。話が通じないことに怒りを感じたケン。
従業員の石貫を料理長に、佐伯を店長に任命して、鈴木達を降格処分とします。店員に石貫・佐伯のサポートをするよう指示をして、新メニューの開発・素材の国産化・プロモーション方法を一新。
佐伯はファッションに明るく、店舗内を改造。料理についても妥協せずに石貫たちを開発を進めていきます。目標金額には届かないものの、店内は活気が戻ってきます。
新規事業開始
偵察に来た塚原も、店舗の雰囲気を評価。新規事業の話を持ち掛けることに。塚原は新規事業について以下の条件を出します。
新規事業の条件
・ホームレス10人を必ず雇用する。
ビジネスパートナーの木村が一度は断りを入れるものの、商売人として成功したいケンは、塚原に投資の依頼をすることに。
塚原はケンに「木村を切れば投資する」と条件をつけます。
ケンはこの提案に対して、以下のように回答。
- 新ビジネスに木村は参加させない。
- 居酒屋については木村と一緒に事業を行い、いずれは譲渡する。
ケンは公園に行き、ホームレスに対して新規ビジネスの参加を募ります。
採用の可否は、福引抽選機。赤玉が出れば採用。白玉が出たら不採用。
最初に引いたのはリュウ。見事に赤玉を引き当てると、続いて引いたタカも赤玉。3人目まで赤玉を引いたところで、採用試験は終了。
失敗を恐れずに抽選機を回した3人を中心にビジネスを展開することを決定します。採用された10名は以下の通り。
- 採用されたメンバー
- 大林隆二:元建築作業員
鶴田貴志:無職
日高功:元自衛官
榎本文也:元ホスト
小池定吉:元建築作業員
菅原雅弘:元商店経営
菅原久子:雅弘の妻
西野浩樹:元会社員
緒方優:無職
加藤薫:無職
頼りないメンバーを引き連れて経営に乗り出すケン。しかし数日後、西野浩樹が事務所から金品を盗もうと忍び込みます。
西野を捕まえたケンが事情を聞くと、「裁縫工場を経営しており、借金を重ねた」と回答。
ケンは借金である640万円を肩代わりして、新規事業のヒントを掴もうと裁縫工場へ向かいます。
2巻のあらすじ

新規事業開始
裁縫工場に行った西野とケン。事務所の中がもぬけの殻で絶望しますが、工場で働いていた同級生の工藤陽子と再会します。
3人は近隣の廃業した工場を見学。プリント工場の中を見ていると、近所のおじさんがやってきて、西野にTシャツ300枚の受注を依頼。
設備がないことから断ろうとする西野をよそに、ケンはTシャツの受注を承諾。
裁縫工場とプリント向上を買収します
ミシンなどの設備を買い戻し、従業員を呼び戻そうと動きます。従業員のリーダー的存在である片岩八重子は、西野が蒸発したことから強い不信感を持っており、ケンの要望を突っぱねます。
仕事を完遂するべく、ケンは八重子の説得に動きます。
八重子に対して、待遇を協議しようと連れだしたケン。食事に行く前に、ボクシングジムへ。ジムの会長からTシャツ受注の相談を受けたことで、八重子を巻き込んで協議。
八重子の高い技術と裁縫に関するプライドを刺激して、やる気を引き出すことに成功。Tシャツ300枚の受注もクリアにしたうえで、ケンは更に大きな受注を狙って動きます。
狙う案件はプロレス団体「豪腕」。
豪腕の最高会議課長である大田原幸三とアポを取り商談へ。商談には、超一流の勝者”一ツ橋物産”の井川里美が同席して、打ち合わせ開始。
価格面からケンの提案を断る井川。ケンは井川と交渉するために、プロレス観戦をしながら作戦を練ります。
後日、ケンは隆二を連れて一ツ橋物産へ。井川と商談を行いますが、ハナからケンの申し出を受け入れようとしない井川は拒絶の姿勢をみせます。
この態度を予想していたケン。さらに感情を高ぶらせるために八重子を会わせる事を計画。後日、ショールームで対面した井川と八重子はバチバチの関係になります。
頭にきた井川は、ケンの会社である「花岡企画」をいじめるために、不利な条件でのビジネスを持ちかけます。
売上の53%をピンハネして、キャッシュが回らないような提案をする井川。その提案に対して、ケンは真っ向から挑戦します。
不安がる社員に対して、現金を見せて当面の給与補償を宣言するケン。社員たちは一丸となり、新事業に立ち向かいます。
必死にTシャツを作成して、豪腕での会場販売初日を迎えます。
井川は直前になって、販売スタッフは自社で用意しろと指示。対応が出来なかったケンはスタッフを用意できず、初日のTシャツ販売は0枚となります。
3巻のあらすじ

新規事業開始
2日目になり、Tシャツ販売に参加するケン。価格面がネックとなり、販売に苦戦します。
ケンは他の企画会社にも挨拶をして、顔を売りますが、井川同様にTシャツ販売に前向きな担当者は見当たらず。
木村に任せた居酒屋も売り上げが下がっていくなかで、必死にTシャツを販売するために奮闘するケン。
そんな中、小池が会社の金800万円を持ち逃げする事件が起きます。
資金繰りが悪化して窮地に追いやられるケン。
豪腕の新シリーズで起用されるアイドル中原綾名。彼女が豪腕のTシャツを着るという情報を聞きつけ、オタクである加藤に”中原の等身大フィギュア”を作らせるように指示。
フィギュアに合わせて、八重子が懇切丁寧にTシャツを作成。ケンは中原にTシャツを着させるように担当者に賄賂を渡します。
尽力の甲斐もあり、中原綾名は花岡企画のTシャツを着て会見を行うことに。一気に花岡企画のTシャツがスポットを浴びます。
一ツ橋物産から大量の受注を受けることになり、ピンハネ率を下げることに成功。その他、大手広告代理店からの受注も受け、会社は立ち直ります。
井川は今回の戦いで敗れた事を認識しつつ、いつかケンを潰そうと決意するのでした。
自店舗の都内展開
大手広告代理店の電広堂と交渉するケン。一ツ橋物産以外との付き合いも増やしていき、順調に事業を拡大する中、次の事業を模索します。
塚原から「街のタバコ屋」を見ろとアドバイスを貰い、ヒントを得たケンは次のビジネスを立ち上げることを決意。
社員に伝えようとした矢先、居酒屋オーナーの木村が失踪します。後日ヨーコと一緒に現われますが、ケンは居酒屋のオーナーを降ろすと命令。
木村とヨーコは、地元の秋田へ帰ります。
翌日、ケンは居酒屋の店長だった佐伯を花岡企画に異動させます。そして新事業を発表します。
新しい事業は、自社店舗のTシャツ店を都内各所に出店する計画
新しい構想を電広堂の中谷に報告するケン。雑談の中で井川が社内で異動になったことを話題に。
ケンは自社店舗の1号店を渋谷に出店することに決定。店舗名を「T-BOX」として、空き物件を模索。
4巻のあらすじ

自店舗の都内展開
渋谷で空き物件を探す様子を偶然見かけた井川、自身がアパレル部門に異動したことからケンの新規店舗を邪魔しようと画策。渋谷にイタリアのカジュアルブランド直営店をオープンさせる準備をはじめます。
店舗規模やブランド価値など、圧倒的に不利な状況となった花岡企画。中谷はPR活動に協力すると申し出ますが、情報を聞きつけた井川は電広堂に圧力をかけます。
電広堂は中谷の行動を制止し、一ツ橋物産に謝罪をする事態に…。
協力者を失った時に一ツ橋物産のお店がオープン。大盛況となり行列が並びます。
その1ヶ月後、花岡企画が手掛ける「T-BOX」がオープン。
来客を期待されたものの出足は鈍め。思っていた売り上げの半分程度となります。Tシャツしか置いていない店舗ということで、客の反応はイマイチ。
一ツ橋物産の受注も打ち切られて、店舗経営は苦境に立たされますが、ケンは夏までに3店舗を開店させる計画を従業員たちに伝えます。
渋谷店が不調な中での店舗拡大に従業員は猛反対。ケンと話し合いを設けようとしますが、ケンは聞く耳を持たず。従業員たちの不満はどんどん膨らんでいき、激しい言いたいに発展。
元自衛官の日高は、ケンの姿勢に我慢の限界を超えたため、会社を退職します。
店舗拡大を目指すケンは新宿の駅ビルのテナント説明会へ参加。
井川らも参加する中で、出店エリアの説明を受けて、入札を検討します。ケンは最も人通りが少なく、賃料の安いエリアを選択。
井川は賃料は高いものの、最も人通りの多い場所のテナント契約を検討。ケンを潰そうと動いていきます。
5巻のあらすじ

自店舗の都内展開
資金繰りが苦しく、借入も難しい状況で渋谷店の売上を増やそうとするケン。テレビ出演によって、必死にPRを行い、新宿店出店の資金を集めていきます。
地方銀行からの融資も取り付けたことで、新宿店への出店が決定。井川の妨害を何度も跳ね返して、オープンの準備を進めます。
渋谷店の評判も徐々に上昇していく中で、日高功は会社へ戻りたいと志願。再び、花岡企画に戻ってきます。
一方で、ケンは医療用素材を使った新商品の開発に着手。八重子と協議をしながら、着心地の良い服を模索。以前、中原綾名用に作った体にフィットするサイズで、新しい商品を作ります。
社運を賭けた新商品が、遂に渋谷店に並びます。
新商品のTシャツを手に取った客は次々に購入。初日で完売となり、社員一同は歓喜の嵐。ケンも手応えを掴み、増産に踏み切ります。
花岡企画のヒット商品にジェラシーを感じる井川。新商品の素材を倍額で買い取り、花岡企画に素材を仕入れられないよう手を打ちます。
ケンは井川の動きを敢えて見逃すと、井川は花岡企画の類似商品を生産。店舗で販売しますが、技術不足により低品質の商品を市場に出してしまいます。
この事件を経て、再び素材を強いられるようになったケン。大ヒット商品を生み、店舗は大きく売り上げを伸ばしていきます。
井川は負けたことを実感しながらも、敗北を認めずに引き下がるのでした。
株式上場への道のり
3年後、株式会社ハナオカはTシャツ専門店を全国32店舗。年商45億円まで成長。
新宿出店の成功から波に乗ったケンと株式会社ハナオカ(旧花岡企画)。会社の希望も大きくなり、本社も移転。裁縫とプリントを一体化した新工場も完成。
Tシャツ業界のリーディングカンパニーとなります。
業界の第一人者となった株式会社ハナオカ。ケンは次の道を模索しはじめることに。塚原に相談すると、株式上場することを勧められます。
塚原の紹介で、証券アドバイザーの牧信一郎と対面。会社の理念を語ったケンに対して、「上場しましょう!」と声を掛けます。
6巻のあらすじ

株式上場への道のり
上場について学ぶケン。上場をすると「幹部達は間違いなく会社を去る」という現実を聞かされて、迷いますが、更なる高みに向かうために上場を決定。
大林・日高・菅原は、自分の立場が危うくなることを危惧して反対に回ります。ケンは長らく連れ去った3人に説得を試みようとしますが、牧の進言から了承を得ることなく、上場手続きを進めていきます。
ケンは大林を上場対策室長に任命して、上場に向けた以下の手続きを指示することに。
- 財務資料
- 公開に係る外部パートナー
- 上場基準に見合う株主構成
- 個別課題の発見と解決
大林たちは、製品制作の責任者である八重子を味方に引き入れようと画策。しかし、八重子は上場に賛成して、社内で派閥が2つに分かれます。
株式会社ハナオカが上場を目指しているという情報を聞きつけた井川。社内を引っ搔き回そうと策を打ちます。
その作戦とは「八重子の引き抜き」。
八重子にコンタクトを取って、高級レストランに呼び出すと一ツ橋物産への引き抜きを示唆。犬猿の仲だった八重子ですが、井川の勧誘に心が揺れ、仕事が手につかない状態に。
後日、大林に買収反対であることを伝える八重子。社内の有力者が反対派に傾いたことで、ケンを黙らせ、牧を追い出す計画を実行します。
牧と対峙して、手を引くように交渉する大林。しかし、牧は「株式上場を行えば、ケンを追い出して社長になることも可能だ」とけしかけます。
この話に乗ってしまった大林。反対派の勢いが弱くなり、上場へ向けての動きが加速します。
社内に漂う負のオーラを感じながら、ケンは営業黒字を出すべく事業に打ち込みます。店舗回りをしているときに井川とバッタリ会うと、工場見学を申し込まれます。
井川は株式会社ハナオカの経営状況を把握したうえで、本格的な買収計画を立てるように。さらに八重子へのコンタクトを強めます。
ある日、佐伯は八重子と井川が電話している声を聞くことに。ケンに井川と八重子の繋がりをリークします。
7巻のあらすじ

株式上場への道のり
様々な不安要素を抱えながらも、ケンは”自分の幸せを第一に考える人間”が集まる組織を良しとして放置。
八重子は、井川・ケンの戦いの勝者につけば良いと考えるようになり賛成派に転向。全員が上場に向けて進んでいく形に。
ケンは上場後に買収されることを恐れ、塚原に株の一部を保有してもらうように交渉。塚原の裏切りも考えていたケンは、塚原が持つ株式と交換することを条件に株を預けます。
そして遂に、株式会社ハナオカは遂に上場を果たします。
買収企業との対決
東京証券取引所でセレモニーを行うケン。塚原や井川らも駆けつけ、盛大に行われます。
上場が終わり、通常業務に戻るケンは、新たな人材の獲得を進めていくことに。優秀な人材が入ってくることで、大林や菅原たちは自分のポジションを侵される可能性を危惧して、警戒心を強めることに。
株主に無様な姿を見せられないと気負うケン。社内の軋轢が強くなるなか、週刊誌にスキャンダル記事が。
株式会社ハナオカの役員全員が、元ホームレスだった
このスキャンダルは井川が仕掛けたスキャンダル。この記事によって、T-BOXの売り上げが下がり、株価も急落します。
経理のスペシャリストが入社したことで焦る菅原。気分が落ちていく菅原を見て、大林は会社乗っ取り計画を打ち明け、仲間に引き入れようと画策。
大林は菅原を連れて、井川・八重子と密会を行います。井川は言葉巧みに3人を騙して、株式会社ハナオカの買収へ向けて動いていきます。
後日井川は、M&A担当の西田を呼んで、株式会社ハナオカの買収計画を進めます。
8巻のあらすじ

買収企業との対決
ケンは大林・八重子らの不穏な空気を感じる中、井川の動きを警戒します。
後日、井川率いる一ツ橋物産は業務提携の申し入れを行います。ケンはこの申し出を受け入れて、直接会談を開催。
ケンは回りくどいやり取りを拒否して、買収額を伝えるよう催促。井川は27億円を提示するものの、ケンは900億円を要求。
2人の交渉は決裂して、会談は終了となります。
思う通りに事が進められなかった井川は西田と対応策を検討。一方、ケンも買収防衛に向けて、対策室を設立。大林をリーダーとして、牧と3人で協議を実施。
ケンは大林に、一ツ橋物産の内情を探るように指示。大林は、井川との繋がりを知ったうえで対策室長に任命したケンの采配に困惑。牧と相談をしますが、ケンの腹の内を探ることが出来ません。
ケンは続いて、八重子に新商品(細型のファスナー)に関するプロジェクト長の任務を与えます。八重子はケンの気持ちに動かされ、井川・大林の買収組から離れていきます。
焦る井川と大林。必死に八重子とコンタクトを取ろうと試みるも、出張によって不在にしていたため連絡がとれず。
なんとかしたいと社内を調べる大林は、細型ファスナーの開発についての情報をキャッチ。すぐさま井川にリークすると、井川は一ツ橋物産の会議で買収計画をプレゼン。正式なゴーサインが出て、TOBに動きます。
- TOBとは?
- Take Over Bid(テイクオーバー・ビッド)の略で、株式公開買付けを意味する言葉。企業の買収や合併、子会社化などの際に用いられる手法。
TOBが起こる前に、新商品の開発を急ぐケン。八重子の努力によって、新商品は無事に開発成功。
記者会見で、新商品の開発を行ったことで、株価は急騰します。株価上昇によって一ツ橋物産はTOBを一時見送る事態に。
9巻のあらすじ

買収企業との対決
TOBに失敗し、落胆する井川。西田は起死回生の策を授けます。
それは、外資系ファンドによる買い付け
外資系ファンドに敵対的TOBを仕掛けさせ、”ホワイトナイトとして株式会社ハナオカを買収する”という戦略に打って出ます。
- ホワイトナイトとは?
- 敵対的買収から企業を守るための買収防衛策のひとつで、友好的な企業を指します。白馬の騎士がピンチに助けに現れることをイメージから命名。
西田はサンデーキャピタルの担当者福沢ウィリアム太郎に買収をけしかけ、じわじわと株を購入していきます。サンデーキャピタルの株保有率は5%を超えたところで、ケンたちは事態に気付きます。
サンデーキャピタルは続く策として、記者会見を開きます。
株式会社ハナオカは持っている技術を活かしきれていない。海外への進出を目指すべきだ。
会見によって、社員たちは動揺。社員が持っている株を手放す心理的効果を与えます。
福沢は続く策として、ケンとの直接会って交渉の場を設けます。ケンは交渉を受け入れたものの敵意剥き出しで罵ると、福沢も自分の会社(投資会社)こそ正しいと意見が対立し、交渉は決裂。
福沢は株主総会を開いて、代表取締役社長であるケンの不信任案を提出する策に移行。井川に依頼して、大林ら役員に裏切り工作をするよう依頼をします。
ケンは福沢の動きを察した上で、自ら社員の不信任決議案を引き出し、株式総会を行うことを決定します。
サンデーキャピタルは現状7%のみの株式保有となっていることから、福沢は塚原に株を売却して貰えるよう交渉を実施。2社の対決を楽しみにしている塚原は、株の一部を売却して、サンデーキャピタルの保有株は21%に。
持ち株が拮抗したところで、株主総会が開催されます。
10巻のあらすじ

買収企業との対決
福沢は、株式会社ハナオカの海外事業の遅れについて強く叱責。失態をつかれた八重子、日高らは落胆しつつ、ケンの反論を待ちます。
意見を求められたケンは壇上に立ちますが、開口一番全てを認めて謝罪します。そのうえで、自社は他の市場を奪うのではなく、現地の住民と協力しながら展開をしていくことを宣言。
2人の言い分は双方に賛同を得て、次なる議論へ。
福沢は内部留保が多く、株主への配当を少ない事を指摘。これに対してケンは、パート・アルバイトが正社員化に向けた蓄えであると回答。
ケンは福沢の質疑を全て跳ね返しますが、総会に参加していた塚原が動きます。
中国への進出は反対。即時撤退すべき!
この意見に賛同した福沢はケンを責め立てますが、ケンは中国での商売を譲らず、”商売の原理原則に基づいて近隣から攻めていく戦略”を主張。
この主張を評価した塚原は、ケンの不信任決議案に反対。株主総会はケン側の勝利で終わるのでした。
井川加入、社内大混乱
株主総会から2ヶ月後。
その後も株式会社ハナオカは業績を上げて、株価も上昇していきます。そんなケンの元に1つのニュースが。
サンデーキャピタルより、井川の役員派遣要請をされます。役員たちは井川という人選に反対をしますが、ケンはサンデーキャピタルの要請を了承。井川を受け入れることに。
井川は高野と一緒に株式会社ハナオカに出社。
社外取締役の立場ながら、毎日出社すると意気込む井川。会社の週報などを確認して、経理体制の甘さやシステムの未熟さを指摘。ケンの元へ行き、社内大改革を行うことを提案します。
ケンは井川の提案を了承。井川による改革が始まります。
大鉈を振るう井川に社員は反発を強め、佐伯とのケンカが勃発。井川は専務取締役という立場から、相手の言う事を聞かず。とにかく数字を求めていき、下請けや取引先にも厳しい条件を突き付けていきいます。
11巻のあらすじ

井川加入、社内大混乱
井川は高野に、一ツ橋物産から優秀な人材を紹介するように指示。ケンは海外へ出張に出向き、サンデーキャピタルと交渉。資金調達を行い、会社の世界進出にむけて動きを見せます。
社員と井川の間に壁ができる中、高野は佐伯や大林と対話を行い、”井川の行動は会社のためである”と説得。
佐伯は少しずつ理解を見せますが、社員と井川の間に立つ板挟み状態に。社内の数字を改善していき、着々と実績を重ねる井川ですが、暴君井川によって感情を荒らされた社員は退職を申し出ます。
社内が荒れるなか、ケンが帰国。「井川は数字を出せる人物だから、感情を抜いてついていけ」と説得。社内の鎮静化に成功。
一方、大林・八重子は、佐伯に声を掛けて独立の相談を行います。佐伯は気が乗らないものの、2人は独立への姿勢を強めることに。
強引で社員から嫌われていた井川ですが、各セクションで結果を出していくと徐々に社員の信頼を獲得していきます。高野も若手社員から慕われるように。
ケンはスポーツ部門の新プロジェクトリーダーに井川を任命。小島和枝というデザイナーを雇うことで、八重子頼みの体制も崩そうと動きます。
大林は自分たちの居場所を確保するため、独立ではなく「MBO(マネジメント・バイ・アウト)」を画策。
- MBO(マネジメント・バイ・アウト)
- 企業の経営陣が自社の株式や事業部門を所有者から買い取り、経営権を取得すること。
大林たちが不穏な動きを見せていることを知った井川。井川はMBOが難しいことを伝えて、会社を3分割にしていくビジョンを提示。
- ケンは海外事業全般
- 井川は国内の企業
- 大林は新プロジェクトのスポーツ部門
大林は井川の提案に理解を示しつつ、納得が出来ずに回答を保留します。
12巻のあらすじ

井川加入、社内大混乱
その後、井川が進めていた新プロジェクトから、スポーツTシャツが完成。年始早々にT-BOX店舗で販売されますが、圧倒的な勢いで売れて、大ヒットとなります。
ケンはこのヒットを受けて、次なる事業を計画。
- 八重子を大東洋紡織との事業提携のプロジェクトリーダーに
- 大林・高野を海外事業の交渉担当に
自分が海外に飛ばされると感じた大林は、「独立したいから子会社を作ってほしい」と直訴。しかし、ケンから「従業員は誰も信用していないから、子会社は作らない」と断言されます。
井川の考えを知ったケンは、高野と共に海外へ向かうのでした。
東証一部上場、そしてその後
さらに時が経ち、株式会社ハナオカは飛躍的に成長。
- T-BOX売上1000億円突破
- 国内外総店舗数600店舗突破
- 新商品ダイエットTシャツ6000万枚販売
この実績を持って、120億円の自社ビルを購入して、東証一部上場を果たすことに。
最高収入を更新し続け、多額のキャッシュを保有する株式会社ハナオカはM&Aを計画。国内5位のジーンズメーカー「ダイムジーンズ」の購入に動きます。
しかし、ケンにM&Aを勧めた福沢は、一ツ橋物産にもダイムジーンズの売却を持ち掛けており、2社は競合関係になってしまいます。
木村をはじめ、多くの幹部が競合することを避けるようケンに提言するものの、ケンは拒否。一ツ橋物産との売却合戦に挑むことに。
資金面で大きなビハインドを抱えるケンは、ダイムジーンズの笠岡社長と直接会談を開始。笠岡は飛ぶ鳥を落とす勢いで成長を続けるケンに嫉妬し、売却を拒否。
ケンは笠岡の要望に対して、自分が代表取締役社長を降りることを条件にして交渉。
笠岡は、”自分のためでなく会社のために動いている”という理念に共感して、ケンに会社を譲渡することを決定します。
福沢から、ケンの決意を聞いた井川。高岡と共に一ツ橋物産を退職して、株式会社ハナオカに全力を尽くすことを決めます。
後日行われた取締役会議。ケンは幹部に対して、”社長を辞退する”ことを通告。
- 社長を辞める理由
- Tシャツ一本でのしあがってきた会社。一部上場して、Tシャツ業界のトップに立ったことから、今後は幅広い事業展開が必要。
ワンマン経営をしていったことから、多様性を発揮するためには、自分がいることがマイナスになる。
幹部達はケンに退任を留まるよう説得しますが、ケンの考えを聞いたことで理解。ケンの意思を尊重することに決まります。
次期社長には井川泰子が就任するのでした。
最終回のあらすじ
花岡健が代表取締役社長の座を降りてから2ヶ月。
新社長となった井川は、塚原の元へ訪問。株式を手放さずに、会社を見守って貰えるよう依頼をかけます。
塚原は株には手を出さないことを約束すると、世間話へ。話題は消息不明となったケンのこと。
ケンは日本で話題に人となったため、海外へ行ったことが話されます。
それから1年後。
株式総会の時期が近付いたことから、筆頭株主である花岡健から”議案に対する承認の手紙”が届きます。手紙の送り先から、ケンがイスタンブールにいることが発覚。
井川はケンがどこかで商売をやっていることを想定しながら、株式会社ハナオカの強化へ向けて新事業に着手。
「総合カジュアルチェーン」を展開することをメディアに発表します。
ケンの動向を気にしながらも、誰からも非難されない経営をしようと意気込む井川。いずれやってくるであろうケンとの対決に向けて、決意を新たにします。
さらに1年後。
ケンが、会社の株式を全て売却します。
そして、ヨーロッパのカジュアルチェーン「R&M」を買収。代表取締役CEOに就任します。ケンは塚原にも連絡をして、アパレル会社同士で全面戦争をすることを宣言。
日本に帰国したケン。大勢のマスコミから取材を受けながら、空港に降り立ち、不敵な笑みを浮かべるのでした。
まとめ
ここまで「マネーの拳」のあらすじ・最終回の解説を行いました。
破天荒な経営者であるケン。神の域に達してしまった塚原。己の感情のままに動く井川。この3人のキャラクターが、読者の感情をうまく刺激して、最後まで楽しく読めました。
果たして、ケンの考え方・井川の考え方で、企業はうまくいくのだろうか?私のようにサラリーマンを経験した人であれば、感じる部分だと思うんです。
その賛否の部分が、この漫画の見所であり、魅力だと思います。
単行本では、あらすじだけでは分からない会社対会社のバトルが見られるので、是非漫画を読んでください。