【ネタバレ注意】漫画「秘密-トップシークレット-」のあらすじ・最終回解説!登場人物も一覧でまとめてみました。

【ネタバレ注意】漫画「秘密-トップシークレット-」のあらすじ・最終回解説!登場人物も一覧でまとめてみました。

漫画「秘密-トップシークレット-」は1999年から「ジェッツコミックス」「花とゆめCOMICSスペシャル」にて連載されていた大人気漫画です。

今回は漫画「秘密-トップシークレット-」のあらすじ・最終回を紹介しつつ、登場人物をまとめてみました。

「秘密-トップシークレット-」登場人物一覧

漫画「秘密-トップシークレット-」の登場人物を一覧形式でまとめてみました。

終盤から登場する人物もいますので、「秘密-トップシークレット-」を読んでいない方は先に漫画を読んで頂くことを推奨します。

「秘密-トップシークレット-」に出てくる登場人物は以下の通りです。

第九研究室(登場人物)
薪剛
青木一行
岡部靖文
田城
曽我
小池
宇野
今井
大統領ジョン・B・リード暗殺事件(登場人物)
ジョン・B・リード
デボラ
マシュー・ハーヴェイ
ケビン・ルーミス
ロス・マコーレイ
28人連続殺人事件、貝沼清孝(登場人物)
鈴木克洋
貝沼清孝
新人・天地奈々子の脳(登場人物)
天地奈々子
露口絹子(登場人物)
露口絹子
露口浩一
平井学
着ぐるみ・チャッピー連続殺人事件(登場人物)
土屋雅紀
関口佳人
篠崎佳人
篠崎香里
大倉正
監察医・三好雪子(登場人物)
三好雪子
里中恭子(朱美恵)
張真
岸谷理香子
林田雅子
森山渚
押井正
屍蝋化死体事件(登場人物)
堀江葵
堀江尚
堀江太一
光浦あかね
A PIECE OF ILLUSION(登場人物)
小島郁子
山崎正
陣内忍
佐藤佳代子
外務大臣長女・千堂咲誘拐事件(登場人物)
淡路真人
千堂潮
千堂咲
吉田さなえ
平野望美
小学生3名不審死事件(登場人物)
山本賢司
出崎敦史
生島京子
有田慎
馬場栄一
椎木博司
The Last Supper・END GAME(登場人物)
滝沢幹生
倉辻和歌子
倉辻政信
石丸創

「秘密-トップシークレット-」本編のあらすじ

「秘密-トップシークレット-」本編のあらすじを紹介します。

まだ「秘密-トップシークレット-」を読んでいない方は最初に漫画を読んで頂くことをオススメします。

秘密-トップシークレット-1巻あらすじ

あらすじ解説「秘密(1巻)」

大統領ジョン・B・リード暗殺事件

舞台は2055年
時代はほとんどの人に乳児時期に脳にチップを埋め込まれる時代になっていた

第57代アメリカ大統領になったジョン・B・リードは52歳の誕生日パーティーが行われていました。

様々な国賓がやってくる中、娘のデボラは恋人であるマシュー・ハーヴェイを連れてリードに挨拶をします。

いつもはマジメながらも朗らかなリードですが、マシューと挨拶した時は堅い表情を見せていました。

それから2ヶ月後

リードは休養中のヒルトン・ヘッドで死亡します。

死亡時の状況
殺害を発見された時は1人で凶器は発見されていないが、腹部への刺し傷が確認された。
事故と事件の双方から捜査が行われた。

警察は大統領が暗殺された可能性がある事から、事件の重大さを感じ、国家の威信をかけて犯人逮捕へと捜査を進めていました。

そんな警察が行う捜査手段はMRIによる脳の記憶調査

脳みそに埋め込んだチップによって死者が過去2年間見た記憶が映像として見られるようになっていた現代(2055年)

映像を呼び起こすと同時に聴覚情報を獲得出来ないため読唇術を使えるケビン・ルーミスが召集され、捜査が勧められました。

死者のプライバシーを勝手に暴く捜査に違和感を感じながらもケビン

しかし、国家の威信に関わる事件であるため断る事が出来ずにリード大統領が日常送っていた生活を画像として確認します。

大統領は聖人として世間に評価をされていましたが、その言葉通りに日々真摯に仕事に取り組んでいました。

そんな大統領が殺害された状況を映像で確認するケビン達

殺害された時の状況
ヒルトン・ヘッドにいる大統領の前に仮面を被った男が現れ、大統領のパスケースを奪っていく。

大統領はパスケースを奪おうと突っかかるものの仮面の男が持っていた刃物で腹部を刺される。

仮面の男はパスケースから写真を抜き去ってビリビリに破いて去っていった。

国家機密として第三者に漏洩する事が出来ない捜査情報でしたが、上記の情報が何者かによって世間に流されマスコミが流布。世間の話題を独占します。

その後も捜査は続きます。

仮面の男がビリビリに破いた写真の解析に成功した警察は写真の男の正体を突き止めます。

写真の男はロス・マコーレイ

オーストリアの反体制武装組織B・Dのブレインを務める人物でした。

大統領の記憶を調べていく中で、誕生日パーティーの画像を写します。

するとマシュー・ハーヴェイの姿が映り、ロス・マコーレイが変装した人物である事が判明します。

リード大統領は常に周りに気を配り視線を方々へ向けて聴衆を意識していましたが、誕生日パーティーではずっとマシューを見ていました。

そんなマシュー(マコーレイ)の写真を持っていたリード

マコーレイは自らの立場上、リードから自分の写真を奪い返すためにヒルトン・ヘッドへ侵入し犯行を行ったのでした。

リードはマシューの正体は知らずに仄かな恋愛感情を募らせたまま行き違いで命を落としてしまったのでした。

28人連続殺人事件、貝沼清孝

皇室である白泉宮、粧子のロイヤルウェディングパレードが行われた日、9人の若者が同時に自殺するという事件が起こります。

あまりに特殊な事件であるためMRIスキャナーを使い捜査を行う「法医第九研究室」が捜査に乗り出します。

MRIスキャナーを使った検査は『大統領ジョン・B・リード暗殺事件』より5年が経過しており、脳みそにチップが入っていなくても映像化できるようになっていました。

室長の薪剛警視正を始めとした「法医第九研究室」の捜査に着手

薪警視正は20代で警視正に上り詰めた優秀な捜査官で貝沼清孝が起こした「28人連続殺人事件」に関して貝沼の脳を見た唯一の捜査官でした。

28人連続殺人事件
殺人鬼、貝沼清孝が起こした連続殺人事件

若い男女が1年半の間に28人を殺害した近年類を見ない凶悪な殺人事件

あまりに凶悪な惨殺風景が脳みそに残っていた為、第九研究室内で捜査をしていた3人は死亡、1人は再起不能となった。

第九研究室に配属された新米刑事の青木一行を加えて、MRIスキャナー捜査を始めます

投身自殺をした山口和英は何者かに追われて投身自殺を行っていました。

青木はその姿をみて追ってきた者を探索しようと提案しますが、薪を始めとしたベテラン刑事たちは山口が幻を見て追われている事に気付きます。

短絡的に結論を急ごうとした青木に対し、薪は異動しろと命じます。

薪は「28人連続殺人」の捜査で死亡した鈴木克洋に青木を重ねていたのでした。

鈴木克洋は28人連続殺人を捜査していった末に薪に襲い掛かり、結果として返り討ちに遭い死亡した

捜査を進めていく中で自殺した9人は「皇室の結婚パレード」を見た後に幻覚を見て自殺した事を突き止めます。

また自殺した9人は同じ時期に少年院に入っている事が発覚し、9人が同時に行動していた時の記憶を調べ始めます。

9人はある日、レクリエーションルームに集まっている事を突き止めるとその場所では中年男性がお香を焚いてセラビーのようなものを行っていました。

セラピーを行っていた人物は貝沼清孝

貝沼は28人連続殺人を起こしている途中にこのセラピーで9人に催眠術をかけ「皇室の結婚パレード」をきっかけに幻覚を見せて自殺するよう暗示をかけていました。

貝沼の画像を見た薪は失神してしまいます。
青木は失神した薪を開放する中で”貝沼が連続殺人を犯す前に万引き事件を見逃した経験がある”事を聞きます。

生きる活力がなかった貝沼に情を与えた事で連続殺人が始まった現実を目の当たりにした薪は自分が温情を与えた事で凄惨な事件が起こってしまったのではないかと言う自己嫌悪を陥っていました。

薪のトラウマを見た青木は「鈴木克洋がなぜ薪を襲ったのか?」を調べるため国家機密である鈴木の脳みそをMRIスキャナーで調べ始めます。

一方、捜査を進めるとセラピーの参加者が10人いた事が分かります。

唯一の生存者である北村昌人を救うために薪と青木はヘリコプターで救出に向かいますが、向かう途中で青木は鈴木が薪を襲った真相を語り出します。

鈴木が薪を襲った理由と経緯
28人連続殺人を捜査する上で薪は自殺寸前まで精神を追い込まれた為、傍で見ていた鈴木は一人で貝沼の脳を全部見た。

全てを見終わった鈴木は精神に破綻をきたし、自分の記憶(貝沼の記憶)を封印するために頭を打ち抜いてほしいと薪に依頼。

薪は頭を撃ち抜くことが出来ず、腹を打って殺害する事になった。

青木は話をしている途中に精神をきたし、ヘリコプターは墜落しそうになりますがなんとか正気を取り戻し、北村を救う事に成功します。

事件解決後、薪は鈴木の記憶を見に行きます。

貝沼は自分の死後、脳みそを見られる事を前提に28人連続殺人+9人の遠隔殺人を行い、その記憶を薪に見せつけようとしていた事が分かります。

薪に万引きを見逃された時、温情をかけられた事から愛しさと憎しみが湧き上がってしまった事から薪に似た外見の若者28人を殺害したと告白して自殺をしていました。

鈴木がどんな想いで死を選んだのか

その事を理解した薪はこの世界で生きていく事を改めて決めるのでした。

秘密-トップシークレット-2巻あらすじ

あらすじ解説「秘密(2巻)」

新人・天地奈々子の脳

第九研究室に入った青木は悪夢にうなされるようになっていました。

悪夢に出てくるのは顔が分からない一人の女性

ある日、第九研究室にキャリーケースに入った脳みそが届きます。

届いたキャリーケースには「私の体を探して」というメッセージが添えられていました。

今から3ヶ月前、第九研究室に天地奈々子という女性が配属された。
天地は生霊を見る事が出来る体質だった。

指導役に指名された青木は天地を教育しながらも業務に取り組んでいた。

ある日、警察上層部から圧力を掛けられピリピリする薪は天地にのミスに対して強い叱咤を行う。

天地の行動によって責任を取らされた青木は残業を行っていたが、不要に絡んでくる天地に対して苛立ちをぶつけてしまう。

その翌日から天地は姿を消していた。

脳みその持ち主が天地であることを確信した薪はMRIスキャナー捜査を始めます。

姿を消した翌日に公園にいた天地。

そんな天地に「この女は次は誰だ?深入りして2人目を出すな」というメールが届いたのち、後ろから殴られて意識を失ってしまいます。

MRIスキャナー捜査では情報を得られなかった事から、青木は実地調査を開始

拉致された公園を調べた後、生前訪れた白泉病院に事情聴取を行います。

美人の医師に話を聞いている時に青木は薬によって眠らされて拉致されてしまいます。

青木と連絡が取れなくなった第九研究室は事件に巻き込まれたと断定

人一倍、天地に対する思い入れを見せていた青木に対して探知機をつけさせていた薪は白泉病院へと向かいます。

青木は天地を殺害した方法と同じ手口で殺される寸前の段階まで追い詰められていましたが、寸前のところで薪たち第九研究室が入り込み殺人を防ぐと、医師は逮捕を恐れて拳銃自殺

動機などは分からないまま事件は解決しますが、渋谷で行われた連続少女殺人事件の関与も明らかになった。

天地が亡くなる前に意識のスキャンすると第九研究室で楽しく過ごしている映像が映されていたのでした。

露口絹子

2061年1月9日、東京拘置所で露口浩一死刑囚の死刑が執行された

露口浩一は一家斬殺事件の犯人として逮捕され、自供や物的証拠から異例の速さで刑を執行されたのでした。

父親の葬儀から戻った青木は、露口浩一の脳に対してMRIスキャナー検査を行います。

露口浩一の記憶を辿っていくと自分の娘である露口絹子が一家斬殺事件の真犯人である事が判明します

青木は事件が冤罪だった事を薪に報告しますが、薪は既に死刑囚が亡くなっている事からもこの事件を冤罪と認める事が出来ない、露口絹子は無罪だと青木を説得します。

時を同じくして道端で倒れていた露口絹子を警察が保護します。

露口絹子と接見した青木。

青木は絹子から「人の秘密を勝手にのぞくゲス野郎」と罵倒されます。

絹子は浩一が生きている時に援助交際の相手とSEXしている場面を見られており、青木は捜査を行っていくうえでこの記憶も目撃してしまいます。

生前、第九研究室の仕事を良く思っていなかった青木の父親

この事が露口浩一の記憶をリンクして捜査する事に苦しみを感じます。

一方、「高校生誘拐殺人事件」を捜査していた岡部。

誘拐された5人の男性の中、2人の男性が絹子の援助交際の相手である事が判明します。

絹子が一家斬殺事件を起こした動機を確かめる為、「高校生誘拐殺人事件」の捜査を行います。

露口絹子は平井学という少年に近付きます。

平井を色仕掛けで誘惑した絹子。
その後、平井学は交通事故で死亡してしまいます。

青木は平井の脳を調べたいと申し出ますが、学は全盲のためMRIスキャナーが出来ないと断られてしまいます。

事故現場に立っていた絹子と対面した青木

絹子は青木に対して嫌味をぶつけつつ、自分の脳みそを見れば衝撃の事実が分かるはずと煽ります。

ここで露口浩一の記憶と真実がフラッシュバックします。

露口浩一は娘である絹子を近親相姦してしまった。

この行為によって絹子は家族や世の中の男性に対して強い憎しみを持つようになり、複数の男性と援助交際を始める。

浩一は絹子の身代わりに自首をして死刑になったが、死ぬ間際までなぜ絹子を自分の手で殺害しなかったのかを後悔していた。

捜査が難航してしまった第九研究室ですが、青木は平井学の盲導犬に着目し、犬の脳からMRIスキャナーを見ます。

すると盲導犬は目の見えない平井に対して車に轢かれるよう誘導している事が発覚

そして、山奥に数々の死体が隠されている事が分かります。

この事実が発覚した事で露口絹子も裁かれる事になります。

秘密-トップシークレット-3巻あらすじ

あらすじ解説「秘密(3巻)」

着ぐるみ・チャッピー連続殺人事件

土屋雅紀という男性が何者かに襲われ、左手左足を粉々に砕いたうえに全身の皮膚を剥がし、首を切断するという残酷な殺害事件が起きた。

脳に損傷がなかった為、第九研究室によるMRIスキャナー捜査が行われます。

脳から得られた情報
男性を襲ったのは虎をモチーフにした着ぐるみを来た人物

被害者は「5年前に一体何を見た?」「5年前の死神がおまえを迎えに行く」という脅迫メール・手紙が届いていた

5年前の記憶を辿ると土屋は友人である石崎、片岡、竹内、西沢、境の6人である廃棄処理施設に行っている事が分かります。

館にある金庫を開けると子供の死体を発見した6人はチャッピーが子供を切断している場面を目の当たりにして逃げ出したのでした。

着ぐるみは「花とゆめ動物公園」のマスコットキャラクター、チャッピーである事が判明した為、薪と青木は花とゆめ動物公園に聞き込み調査に行きます。

現在、チャッピーの着ぐるみに入っている関口佳人に聞き込み調査を行います。

土屋の葬儀の後、西沢に呼び出されてある館に来た石崎、片岡、竹内、境の4人

立ち寄った館には5年前と同様に金庫があり、その金庫を開けると西沢の死体が入っていました。

5年前に殺害現場を見たチャッピーの仕業だと考え、館から逃げ出そうとしますが車が破壊され、館に閉じ込められてしまいます。

捜査を続ける第九研究室の薪と青木

薪は5年前に事件に巻き込まれた可能性のある子供達について調査をしていると関口佳人に似た人物を見つけます。

その人物は篠崎佳人、篠崎香里という兄妹でした。

香里は過去に母親宛に電話をしており、兄の佳人は亡くなったと伝えていました。

土屋の脳から映像化した5年前の出来事
土屋たちが館から逃げ出そうとした時、ロッカーの中に閉じ込められた男の子から助けを求められた。

しかし土屋たちは男の子を助ける事なく逃げ出し、警察にも知らせなかった。

警察に知らせなかった理由は土屋たちが勉強のストレスで覚せい剤を摂取していたことが原因

5年前に廃棄処理施設に勤めていた関係者から大倉正という人物が捜査線上にあがってきます。

一方、関口佳人は片岡の妹である愛を攫って廃棄処理施設に監禁。

チャッピーの着ぐるみを被った大倉正と一緒にいました。

そして片岡達を粛清するべく計画を始動させます。

竹内も殺害された事から廃棄処理施設に監禁させられた片岡はチャッピーを殺害しようと計画します。

石崎は殺害に反対しますが、命の危険を感じた片岡は佳人が予め用意した凶器を持ち、チャッピーを殺害しに向かいます。

佳人は愛に着ぐるみを被せて、片岡が来ることを待ちます。

やってきた片岡は横たわっている着ぐるみを発見し、ハンマーで殴打し、中に入っている人を殺害します。

捜査現場に潜入した薪たち

捜査現場には5年前に殺害された子供たちの遺体の部位が冷凍されて保存されていました。

頭部が切り取られた遺体を発見した薪は緊急でMRIスキャナー捜査を行います。

チャッピーを殺害した片岡たちの前に一人の人間が現れます

その人物は篠崎香里

彼女は香里は片岡愛にチャッピーの着ぐるみを被せた画像を見せて、片岡が行った凶行に対して現状を理解させます。

香里は片岡たち6人が兄である佳人を見殺しにした事を恨み、今回の事件を計画した事を告白。

そして、石崎、片岡、境の3人を殺害して計画を完了させようとします。

ここに薪たちが現れます

薪はMRIスキャナー捜査で獲得した画像を壁に移します。

その画像内容から今いる人物は篠崎香里ではなく、篠崎佳人であることが判明

香里は5年前に殺害され、死体をバラバラにされた事実を突き詰めます。

佳人は自らの性器を切られた場面を香里に見られている事に対して強い苦痛を持っていました。

その苦痛に耐えられず自死を選ぼうとする佳人ですが、青木に制止によって自殺は未遂に終わります。

警察署に移送され取り調べを受ける佳人

誰の取り調べに対しても答えようとしない佳人に対して、青木は薪が用意したMRIスキャナー捜査の画像データを見せます。

香里との過去を思い出した佳人は罪を自供するのでした。

秘密-トップシークレット-4巻あらすじ

あらすじ解説「秘密(4巻)」

監察医・三好雪子

11月22日の朝、通勤電車内で里中恭子という女性が刺殺された事件が起きます。

人の多い朝の通勤ラッシュで起こった事件ですが、犯人は捕まっていませんでした。

この事件が起こった後、林田雅子、森山渚、押井正、岸谷理香子の4人が頸部を鋭利な刃物で真横に切り裂かれて死亡した事件が発覚

第九研究室は一連の事件を連続殺人事件と断定し、MRIスキャナー捜査を行います。

MRIスキャナー捜査の結果
岸谷理香子の脳内映像を見ると朝の電車に里中恭子、林田雅子、森山渚、押井正の4人が乗っている事が分かります。

里中恭子は社内にいる中年男性と口論になり、中年男性は里中を突き飛ばします。

怒鳴り散らす男の姿を見た岸谷は視線を逸らして降車駅までやり過ごし、再び里中に目を向けると刺殺死体と別の若い男性が見えていました。

岸谷が死亡する直前、サングラスとマスクをした男に捕まり、爪を確認された後に殺害されます。

検死を担当した第一研究所監察医の三好雪子は死体への異常を確認出来ず、捜査は進みません。

しかし青木は三好の爪が他の被害者と同様に黒ずんでいる事から血液検査をするよう依頼します。

12月1日午前0時

とあるホテルで「伝染性感染症」によって死亡した中年男性が見つかります。

その男性は里中恭子を電車で突き飛ばした人物
全身が痣だらけの酷い状態である事を確認した青木は電車の中でウイルスが撒かれていたのではないかと疑い出します。

12月1日午前9時

三好の体内よりウイルスが検出され、林田を検死したの際に感染した事が明らかになります。

大規模バイオテロの可能性が出てきた為、警察は大騒ぎとなる中、2人目のウイルス感染による死亡遺体が見つかります。

ウイルス感染し、余命いくばくもない三好ですが、事件解決のため検死を行います。

その姿を見た青木は事件解決のため三好のウイルスを自分にも感染させ、電車に乗り込みおとり捜査を行います。

12月4日朝

林田たちが乗っていた電車に乗ると、里中が毎日席を譲っていた老婆を発見します。

その老婆の手を掴み話しかける男性が現れます。

その男性は里中恭子が刺された後に介抱をした人間でした。

青木はその人物を捕まえて抗ウイルス剤の在りかを聞き出そうとしますが、男は「抗ウイルス剤はなく、予防ワクチンを接種していないといけない」と反論します。

青木は感染が広がっており罪のない人々が犠牲になっている現状を伝えると、男は老婆の血液が血清になる事を教えてくれます。

これによって三好雪子の病気は回復し、一命を取り留めます。

ウイルスを散布していた男の名前は張真

張は中国からやってきたエリート留学生
しかし、日本で上手くなじめずに作成したウイルスの散布を計画

ウイルスを散布する予定だった電車内で恋心を頂いていた里中恭子(中国名は朱美恵)がいた事から散布をやめようとしたが、里中の事件を庇おうとしたときにウイルスをばら撒いてしまったのでした。

三好は今回の事件を機に警察を辞めようと考えていましたが、青木に引き留められて警察に残る事を決めるのでした。

秘密-トップシークレット-5巻あらすじ

あらすじ解説「秘密(5巻)」

屍蝋化死体事件

病院に横たわる老人
彼は過去に犯した犯罪を神父に贖罪していました。

60年前の事で既に時効だが、金欲しさに子供を誘拐して殺害した。

自分は末期がんでもう長くないから死ぬ前に殺して埋めた子供を土から出してあげたい。

この証言を基に警察が捜査すると新潟の沼地から屍蝋化した1体の遺体が発見されます。

三好が検死を行いますが、老人の証言とは違う大人の遺体である事が判明した事から老人が殺害した人物は別におり、今回発見された死体は別に犯人がいる事を示唆します。

そして発見された死体はまだ時効を迎えていない事が分かり、青木はMRIスキャナー捜査を申し出て、薪の反対を押し切り捜査に取り掛かります。

MRIスキャナー捜査の結果
「暁団地 夏祭り」の中で撮った写真を発見

写真に写っている自分から死体の身元を特定し、堀江太一(当時40歳)である事が分かります。

妻の千佳子は調理中、火傷を負い入院し、3ヶ月後に死亡している。
子供は2人いる尚と葵

死体の目に映ったのは当時16歳の息子・堀江尚
彼は額から血を流し太一を睨んでいた

その頃、三好は友人に会っていました。

その友人は堀江太一の娘である葵(里親に引き取られ浜田葵に)

薪は三好と葵が会っている最中に割り込み、葵が彼氏からDVを受けている事を指摘

葵は泣きながら家に帰り、彼氏に対して刃物を突き付けます。

MRIスキャナー捜査の結果から太一を殺害した人物が葵だと発覚します。

一度、父親を殺害してしまった葵
彼氏から激しいDVを受け、子供の頃と同じ境遇になっている事から再犯の可能性を危惧した薪は葵と彼氏がいる家へと向かいます。

家に行くと葵の兄である尚が血を流して倒れていました。

彼氏の証言は以下の通り

最初は葵が包丁を持って切りかかってきたが、途中で尚が乱入
尚は葵から包丁を奪い、自分に襲い掛かってきた。

揉み合いになる中で尚を刺してしまい、そのまま倒れて死亡した

彼氏は正当防衛として罪には問われませんでしたが、尚のMRIスキャナー捜査を行った事で葵と尚の悲しい過去が暴かれてしまいます。

薪は友人という事で葵に肩入れした事から検死が不十分だった三好を責めるのでした。

葵の事件が起こった後、病院に居た老人が懺悔した子供の斬殺死体が発見されます。

子供の母親である光浦あかねは第九研究室に出向き、MRIスキャナー捜査を依頼します。

高齢ゆえにMRIスキャナーを見せる事に躊躇する青木ですが、薪は光浦の願いを叶えるために同意書にサインをさせて画像を見せます。

なんとか耐えながら全ての画像を見た光浦

次は「病室にいる男の脳内を見たい」と申し出ます。

光浦あかねは子供を手にかけた犯人(病室にいた老人)を殺害した後に第九研究室にやってきていたのでした。

光浦は子供の脳内に映された若かりし頃の母親である自分と子供の姿を想い、泣き続けるのでした。

秘密-トップシークレット-6巻あらすじ

あらすじ解説「秘密(6巻)」

A PIECE OF ILLUSION

今から3年前

街中で刃物を振り回し、無差別殺人を行った人物が自宅で首を吊って自殺します。

今までは捜査一課が主導で捜査をしていたが、容疑者死亡という事で第九研究室に事件が委ねられる事になりました。

当時捜査一課に所属していた岡部警部は上司からの命令で第九研究室に異動させられます。

第九研究室は「貝沼清孝による28人連続殺人事件(第1巻参照)」にて薪以外の捜査員が死亡し、壊滅状態にありました。

今回の事件の概要は以下の通り

事件の概要
犯人である小島郁子は8月27日PM5時、休憩中の山崎正、陣内忍の両名を刃物で襲い斬殺

現場から逃げ出した佐藤佳代子を追いかけて刃物で襲い斬殺
凶行の際に通行人1名を巻き添えにする

4人を斬殺した後、郁子は自宅のフロ場で首を吊り自殺

家には要介護の父親がいたが認知機能に問題があり、供述は困難

岡部は薪や第九研究室の捜査方針に対して敵意を持っていましたが、ある日薪の部屋から呻き声が聞こえます。

扉を蹴破って薪の部屋に入った岡部は薪が幻影に苦しんでいる姿を見て救出します。

しかし、上司や周りの同僚は状況証拠から「普段薪に不満を持つ岡部が薪を襲った」と決めつけ尋問が行われます。

この現象を体験した岡部は状況証拠や現場証言はアテにならないという事に気付き、第九研究室の意義を認めるようになります。

薪が退院した後、岡部は改めて捜査に取り掛かります。

小島郁子は内気で外見も良くない中年女性でしたが、ロリータファッションに強い拘りがあり、いつもドレスのような服装で出掛けていました。

「自分が美しくありたい」という願望から徐々に幻覚を見るようになる小島

夢の世界に生きようとする小島だが、現実はバイトの同僚である佐藤佳代子に叱責され、終わる事のない父親の介護に追われて精神的に追い詰められていきます。

そんな折、郁子は山崎正から精神安定剤を渡されます。

山崎は看護師を目指しており、仕事の一環で郁子の父親の介護を行っていました。

介護を行う際に見つけた郁子の妄想癖

山崎は郁子に現実を見て生きてほしいという親切心から薬を渡したのでした。

しかし、この薬によって郁子は地獄のような現実を直視する事になり絶望。精神破綻をきたして今回の凶行に至った事が判明するのでした。

事件の真の動機を解明した第九研究室

現場での聞き込みや調査を重視してきた岡部ですが、今回の事件を機に薪についていこうと決意

第九研究室の業務に勤しむようになるのでした。

秘密-トップシークレット-7巻あらすじ

あらすじ解説「秘密(7巻)」

外務大臣長女・千堂咲誘拐事件

今から1年前になる2061年3月

拉致被害者の会で活動する淡路真人は医者からガンを告げられ、余命は1~2年だと宣告されます。

余命いくばくもない事から淡路は鬼になる事を決意して拉致被害者の会を退会します。

2062年3月

外務大臣の娘である千堂咲が何者かに襲われて拉致されます。

拉致された咲は密室に閉じ込められ、水のみが与えられる劣悪な環境へと閉じ込められてしまいます。

犯人がマスコミ各社に犯行声明を出した事から世間を騒がすニュースとなり、警察も総動員で咲の行方を追う中で更なる事件が起こります。

容疑者である吉田さなえの自死

吉田さなえは警察に追い詰められた際に「大臣の娘は帰ってこない」と言い残し、自ら頸動脈を切り裂いて死亡してしまいます。

容疑者死亡により第九研究室が指導

吉田さなえのMRIスキャナー捜査を行った結果、千堂咲が通っている高校の制服を着た少女が中東が管理する船に拉致される映像を発見します。

また吉田さなえ「デルナ集団拉致被害者」の遺族である事が分かります。

デルナ集団拉致被害者
貧困国であるデルナに訪れた日本人ボランティア22名が現地で何者かによって拉致

そのうち10名が死体が発見され、残りの12名は生死不明の状態ながら死亡と断定
12名の遺族は生存を信じて捜査活動の継続を要求していたが、2046年事件は捜査が打ち切られた

千堂潮外務大臣は当時中東アフリカ局長として事件を担当していた。

娘を攫われた千堂は取り乱し、中東が管理する船「アルタイル」に攻撃するよう命じます。

捜査を進めていく第九研究室

吉田さなえのMRIスキャナーに映った咲の姿が1シーンしかなく、顔もハッキリと写っていない事を疑問に感じた薪は母親を呼び出して本人確認を行います。

ピアス痕などから拉致された少女は咲ではない可能性が高い事が判明

薪たちはこの情報を千堂外務大臣に伝えると千堂はアルタイルの攻撃を停止させ、中にいる人質を見捨てることを決めます。

千堂の人命を何とも思わない態度に激昂する薪。

青木は薪の意向を汲み取ってヘリコプターを使い、単身でアルタイルに乗り込むことを伝えます。

薪は青木の判断を諫めつつも決意が変わらない事を感じ、ヘリコプターを手配。

青木にアルタイルに乗り込める状況を整えます。

吉田さなえとの繋がりから淡路真人は警察に逮捕されていました。

逮捕された淡路は病床に臥しており、事件に関わる重大な秘密を話すから千堂外務大臣に会いたいと要求を出します。

淡路はデルナ集団拉致事件当時の千堂の対応について激しく非難しつつ、自らを殺害すればMRIスキャナー捜査で事件に真相を突き止めることが出来ると扇動します。

この扇動に乗ってしまった千堂は淡路を殺害し、淡路の脳みそをMRIスキャナー捜査にかけられます。

ヘリコプターでアルタイルへと向かった青木

ケガをしながらも青木は少女を取り戻し無事に生還します。

拉致された少女は平野望美という女性

まだ息があった事から無事に生存した状態で命を救う事に成功します。

淡路のMRI捜査を行った第九研究室

捜査の結果、千堂咲が拉致監禁されている屋敷を特定し、異例の早さで救出を行います。

咲は生存が確認されますが、淡路を殺害した千堂外務大臣は殺人の容疑で逮捕されてしまいます。

逮捕された千堂潮と面会する薪

殺人を犯した千堂でしたが、世間では英雄扱いされていました。

「自分の娘を守るために立場を捨てて行動した父親の鑑」「中東アフリカ局長時代の事件については被害者の逆恨みによる犯行で千堂は被害者」

そんな声が挙がる中で、薪は娘咲とのDNA鑑定の結果を見せます。

結果は千堂潮と千堂咲は親子ではある可能性は0%

淡路は千堂に復讐をするために何十年もかけてこの事実を突き止めていました。

そして淡路が突き止めていた事実はもう一つ

それは「平野望美こそが千堂潮の本当の娘である」ということ

淡路は千堂潮を貶めるために以下の計画を考えていました。

淡路の計画
①千堂潮に娘である千堂咲を中東の船「アルタイル」に監禁したと思わせる。
②潮は咲を取り戻そうと国交を破り、攻撃するように指示をする
③途中で拉致された人物が咲ではないと気付き、攻撃を取りやめる拉致された人物を見捨てる
④見捨てた人間が実は自分の娘であることを知らされて絶望する

すべてを知らされた千堂潮は咲と会うことを拒絶し、実の娘である望美と対面します。

望美がお腹に宿ったときに堕胎するよう指示したこと、今回アルタイルへの攻撃を取りやめたこと

2度も実の娘を裏切った父親であることを自覚した潮は呆然としたまま泣いている望美を見ているのでした。

秘密-トップシークレット-8巻あらすじ

あらすじ解説「秘密(8巻)」

小学生3名不審死事件

神奈川県田木津市にある小学生にて短時間に3人の命が奪われる凄惨な事件が起きた

体育倉庫で教師である出崎敦史が何者かに刃物で刺されてしまう。
他の教師が出崎の行方を捜している最中に大きな地震が起き、教師は生徒を連れて校庭へ避難

すると屋上から生徒である有田慎が飛び降りてそのまま死亡

助けを求めようと学校を飛び出した生徒の馬場栄一。
助けを求めるために車を止めようとするが車は減速する事が出来ずにそのまま轢いてしまい生徒は死亡。

出崎は地震によって倒壊した備品により動けなくなり、そのまま死亡した。

各地で震災の被害がない状況だった中で小学生内だけが3人もの死者が出た事から警察は捜査を開始します。

第九研究室は元検事である新人の山本賢司が加わり、有田慎のMRIスキャナー捜査を行います。

有田慎のMRIスキャナー捜査結果
有田はイジメに遭っており自閉傾向があったため、他の生徒の顔や姿をしっかりと識別できていなかった。

地震当日、有田は体育倉庫へ向かうと何者かが出崎を刃物で刺したシーンを目撃する(犯人の姿は識別できない)

有田はその後、体育倉庫に残された刃物の指紋をふき取り、持ちさる形で体育倉庫を離れていった

薪たちは有田の映像から犯人は返り血を浴びていると判断

午前と午後で服装が変わっている人物かつ防犯カメラの情報から教師の生島京子を容疑者としてピックアップします

その後、馬場栄一のMRIスキャナー捜査を行う第九研究室

馬場栄一のMRIスキャナー捜査結果
馬場は過去に北海道で震災に遭っていた。

父親を探しに奔走する中、家屋の下敷きになった老人に呼び止められて死ぬまで見送ってくれと手を掴まれる

馬場はこの出来事を誰にも話さず、大きなトラウマを抱えていた

学級委員である馬場は今回の地震で見回りを依頼された際に体育倉庫で倒壊した用具の下敷きになった出崎を発見

ここでトラウマが発動し、衝動的に助けを求めようと外に出たところを車に轢かれてします。

捜査が進む中、生徒の椎木博司が生島に相談します。

椎木は有田をイジメており、有田のカバンを盗んでしまった。

MRIスキャナー捜査で有田の事を調べられたら自分の悪事がバレてしまうと考えた椎木はカバンを拾い物として警察に届けます。

有田の画像に人物像が写っておらず捜査が難航する青木

青木は有田が人物を識別するために常にスマホで写真を撮っていた可能性を指摘し、椎木が警察に届けたカバンからスマホの情報を獲得しようと考えます。

第九研究室の情報が漏洩し、その情報を獲得した生島は椎木を言い聞かせてスマホを取り返すよう指示をします。

情報が漏洩されている事を逆手に取った薪は生島と椎木を確保。

薪は生島と共に有田のMRIスキャナー映像を見ます。

有田のMRIスキャナーやスマホには生島の犯行を証明する画像はありませんでした。

そこにあったのはイジメられていた時に、一度手を差し伸べてくれた生島の姿とその事を恩義に感じて、必死に生島を庇おうと凶器を隠し回る有田の姿でした。

薪は「証拠がないから貴方を逮捕できない」と言いつつ、必死に生島を守ろうとした有田と椎木の姿を見てどう感じるのか、と問います。

翌日、生島は警察に自首するのでした。

秘密-トップシークレット-9巻あらすじ

あらすじ解説「秘密(9巻)」

The Last Supper

青木は婚約状態にある三好雪子に「自分の母親に会ってほしい」と告げます。

雪子は突然の事に戸惑いながらも心の準備を整えていました。

第九研究室は「小学生3名不審死事件」の捜査時に情報漏洩したことを踏まえて漏洩元を調査していました。

捜査を進めていくと内部犯である事が分かります。

コンピューターのログをとっていくと過去の貝沼清孝事件の時に使われていた第九研究室のパスワードでアクセスがあった事も判明

薪は貝沼清孝事件で生き残っている刑事の様子を見るために車に乗り込ます。

しかし乗り込んだ車に細工が仕掛けてありその場で爆発

岡部が薪を庇った事から2人は軽傷で済みます。

病院に運ばれた薪は意識を取り戻します。

薪は部下たちに自分が知っている(MRIスキャナー捜査で得た)秘密を封印するために殺害したのだろうと見立て、今回は脅しの意味もあったのだろうと話します。

薪は貝沼清孝事件の際に再起不能として病院に運ばれた滝沢幹生の様子を見に行きます。

滝沢は第九研究室発足時には加入しておらず「カニバリズム事件」直後にメンバーに加わっていました。

カニバリズム事件
5年前、北海道の根室沖で大地震が発生した
甚大な被害が起きたが大雪のために救助活動が大きく遅れてしまった。

地震発生から12日後、建物が全壊した病院跡から18人の死体が発見。
その中で1人の少年が救出された

その少年は「僕は他の患者の遺体を食べて生き延びた」と話していた。

薪一人で捜査を行った事件

岡部は薪しか知らない「カニバリズム事件」こそが今回の事件に関係があると踏んでいました。

青木は薪の命を守るために他の捜査員にもカニバリズム事件の秘密を共有するべきだと主張しますが、薪は部下だけでなく部下の家族にも危険が及ぶことを危惧して断固拒否します。

仕事後、青木と雪子は青木の母親と姉に会います。

いつもの掛け合いをしながらも姉と母親は青木と雪子の関係を認めます。

青木は雪子と軽く飲んだ後、姉の家に訪問します。

誰も応対しませんが、違和感を感じた青木は家の中に入っていきます。

家に入った青木の目に入ってきたのは、血まみれになっている家の中でした。

END GAME

第九研究室にある人物が訪れていました。

その人物は滝沢幹生

滝沢は貝沼清孝事件にて再起不能と判断された捜査官でしたが、警視庁からは復職決定辞令を出され、第九研究室への勤務を命じられていました。

謎の復帰を果たし、慇懃無礼な態度をとる滝沢に敵意を向ける薪

そんな時に青木から電話が入ります

青木は血まみれの部屋で赤ちゃんを抱きかかえた状態で電話をしていました。

壁やカーテンには血で「2062 JUNE 18」と記載があり「連続一家殺人事件」になぞらえた状態になっていました。

連続一家殺人事件とは
秋田県宮前町で起こった殺人事件

狙った家は2階建ての戸建て、2階の窓から侵入し、凶器と殺害日時を壁に落書き
警察を挑発するかのように殺害後の現場で喫煙されていた事件

青木が浴槽に行くと姉の倉辻和歌子と義兄の倉辻政信が殺害されていました。

死体を確認した直後、SATが突入し、青木は逮捕。

後日「恵比寿夫婦斬殺事件」として捜査本部が立ち上げられます

被害者の検死時間に青木のアリバイが証明された事で青木は容疑者から解放。

薪は捜査会議場で演説を行い、「恵比寿夫婦斬殺事件」と「連続一家殺人事件」との因果関係を追いながら捜査一課と第九研究室が合同で捜査する事を宣言します。

絶望に打ちひしがれる青木

遺体安置所で倉辻和歌子の脳が抜き取られた事を知り、泣き崩れます。

後日、和歌子と政信の葬式が行われ、薪や岡部がお焼香をあげに参列。

薪の姿に気付いた青木は「自分を捜査に加えて下さい」と懇願します。

秘密-トップシークレット-10巻あらすじ

あらすじ解説「秘密(10巻)」

END GAME

薪は青木の意図を汲んで「連続一家殺人事件」への捜査に加えます。

薪と山本は倉辻和歌子、滝沢と宇野は倉辻政信のMRIスキャナー捜査を開始、岡部は青木の補佐をしながら「連続一家殺人事件」の捜査を始めます。

倉辻夫婦を殺害したのはサングラスをかけた大男

男は倉辻政信にウイグル語が書かれたメモを見せた後に殺害されていました。

ウイグル語のメモは「おまえはこの件から手を引け」と書かれており、いずれMRIスキャナーを見るであろう薪への警告

薪は決して見られてはいけない秘密を捜査員に見せた事で激しく動揺し、何度も意識を失います。

薪は捜査の中で一つの事実に気付きます

それは滝沢幹生は戸籍を乗っ取った別人であり、ウイグル語でのメッセージも読める人物であるということ

滝沢は一緒に捜査している宇野を手にかけようと近付きますが、宇野のメガネに小型カメラを搭載していた薪は滝沢の犯行をとめ、今後第九研究室の捜査員に何かあったら許さないと警告を発信します。

雪子を呼び出した青木

青木は雪子を姉夫婦のような被害者にしたくないと別れを告げ、薪たちと共に捜査に戻ります。

「恵比寿夫婦斬殺事件」を調べていく薪たち

捜査に没頭していないと自分を保てない青木に対して、薪や同僚たちは励まし、気を遣いながら接していきます。

その裏で滝沢は貝沼清孝事件で自分を含めた同僚に多数の犠牲者を出したにも関わらず、充実した生活を送る薪に対して嫌悪感を持っており、薪や青木に対して突っかかっていきます。

青木は恵比寿夫婦事件で使われた凶器や犯行の手口が旧ウイグル自治区である「チメンザール」の処刑現場でも行われていた事に気付き、嬉々として薪に報告をします。

しかし、滝沢がその事件に何の繋がりもない事、薪が意味がない事を知って青木のモチベーションのために仕事を振っている事を告げると青木の精神は崩壊。

第九研究室から出て行ってしまうのでした。

秘密-トップシークレット-11巻あらすじ

あらすじ解説「秘密(11巻)」

END GAME

第九研究室のレベル5区間で警備員が襲われ、データが紛失する事件が起こります。

防犯カメラ、目撃証言から犯人が薪である事が判明

国家機密クラスのデータを所持しつつ、脳には一人しか知らない秘密を所持している薪に対して警察は緊急手配をかけて「射殺も辞さない姿勢」で捜査に臨みます。

室長である薪の不祥事によって身動きが取れなくなってしまった第九研究室の捜査員たち

青木は雪子の元を訪れて、薪が行きそうな場所を調べると第九研究室の本部建設予定地である可能性が高いと断定し、現場へと向かいます。

本部建設予定地に到着した薪

薪の命を密かに狙う警察幹部は恵比寿夫婦殺人事件の犯人を本部建設予定地に向かわせ、愛知県警が入ってくる前にSATを動かして処分させようと画策します。

予定地に到着した薪の背後に現われたのは滝沢

滝沢は岡部が薪に装着させた小型カメラを壊させて、建設が終わった本部へと一緒に入っていきます。

青木は岡部に連絡して薪の狙いを聞きます。

薪は自分の狙う人物が何者なのかを探るために敢えてデータを盗み、おとり捜査を行っていた。

薪は青木の姉夫婦が殺害されてしまった事で、自らの危険を顧みず踏み込んだことを決めた。

岡部は薪がカメラを壊した事から滝沢を殺害する可能性がある事を示唆。

その点を含めて青木に薪を止めるよう依頼をします。

本部内の管轄本部へ入る薪と滝沢

薪は滝沢にデータを受け渡す約束をしていました。

薪が差し出したデータを受け取った滝沢は本部内のモニターで本物かどうか検証します。

データの内容
データの中身はチメンザールの反政府活動のリーダーであるイリハム・ヒラル・アイの一家全員を惨殺された画像

この光景を見たのは息子のハシム・ヒラル・アイ

チメンザール政府はハシムを探し、殺害しようとするが、ハシムは日本領事館へ逃亡
当時の総領事だった松田大成はハシムの保護に尽力したが殺害

その後、ハシムの匿っていた石丸創外務大臣も死亡

ハシムは事実を伝えようと考える中、第九研究室の存在を知る

北海道で震災にあったハシムは人肉を食べたと主張して「カニバリズム事件」を起こし、第九研究室に脳を調べてもらうよう示唆した

検証されたデータは薪の策略によってウィキリアル(ウィキリークス的なサイト)にばら撒かれはじめ、隠そうとしていた秘密は全世界に晒されるようになります。

データを奪おうとしていた滝沢は守ろうとした秘密が全世界に公開された事で薪を殺害しようとし、揉み合いになります。

揉み合っている間に恵比寿夫婦殺人事件の犯人が狙撃。

薪が撃ち返した事により夫婦殺人事件の犯人は死亡してしまいますが、滝沢が撃たれて瀕死の状態になります。

滝沢は自らの正体を語り、頭を撃ち抜くように懇願します。

滝沢の正体
チメンザール政府が送った刺客

もともと反政府軍でも活動家していた人物だったが、政府からの使命を受けた事で己の任務を全うしようと行動していた。

根底では反政府側の考えを持っていたので、自分が殺される事を願っていた。

薪は一度は拒否しますが、滝沢が息絶えた事を確認した後、滝沢の秘密を守るため脳を撃ち抜きます。

錯乱する薪の前に青木が現れます。

薪を殺害するために送られたSATは愛知県警によって止められて、突入は未遂の状態で終わります。

秘密-トップシークレット-12巻あらすじ

あらすじ解説「秘密(12巻)」

END GAME

青木は錯乱する薪を抱きしめて、涙を流しながら諫めると薪は気を失い、事件は集結します。

その後、暗殺者の脳をMRIスキャナー捜査で調査されます。

薪を狙った警察幹部は合計156人が処分されるという警視庁初の大規模不祥事事件となります。

機密情報漏洩や警備員への暴行で批判をされていた薪ですが、事実が明らかになった事で世間から同情される立場になります。

薪は上司へ辞表を提出していました。

警察はたくさんの秘密を知る薪を民間に放つ危険性を懸念して、アメリカ出張の辞令が交付されます。

荷物をまとめる薪は青木を無視して外国に行こうとしますが、青木は空港までの運転手を買って出て、一緒に空港まで向かいます。

別れ際、薪は「いそがなくていい 待っているから」と青木に告げるのでした。

薪剛はアメリカの「MRI開発国際プロジェクト」で多大な功績を残して、3年後の2065年に警視長として帰国

その後は警察庁科学警察研究所の所長に着任

帰国1年前である2064年に第九研究室は解体され、全国展開が始動

山本、宇野、岡部、小池、今井、曽我、青木はそれぞれの研究所の室長に就任

日々難事件に取り組む

エピローグ・一期一会(最終回)

8年前に何者かに襲撃され命を落とした第57代アメリカ大統領ジョン・B・リード

8年が経過した2063年に新たな秘密が明かされようとしていた。

MRIスキャナー捜査は記憶を10年探れるようになり、破損された脳でも再現できるようになっていた。

このMRIスキャナーの格段の進歩の指揮をとっていたのは薪剛だった

アメリカへ視察に行く事になった第九研究室

岡部は青木にアメリカへ行くよう打診し、青木は公安委員長や警察庁次長ら幹部と共に渡米します。

第一線で活躍し、圧倒的な存在感を見せる薪に対して、現状でいっぱいになっている青木はまともに顔を合わせられません。

トイレに逃げ込む青木、その青木の心を見透かしたように薪が現れます。

薪は青木をからかいながらも実績を認め、薪になろうとせずに青木である自分を磨いていけと檄を飛ばします。

2064年10月

アメリカにいる薪は青木から手紙を受け取ります。

青木からの手紙を受け取った薪は青木との過去のやり取りを思い出します。

この世に生きている限り守るべきものは出来てしまう

全部無くしてもまた大切なもの、失いたくないものは生まれてくる

生きている限り

欲しくなくても出来てしまうんです

人に見られたくない、そして秘密も

まとめ

ここまで「秘密-トップシークレット-」のあらすじをまとめてみました。

清水玲子さんの作品は初めて見ましたが、流麗な絵柄と奇想天外でぶっ飛んだストーリー、その中に含まれる世の中の不条理や矛盾などの問題提起が見事に融合していて面白かったです。

かなりの傑作なので、是非読んでほしいですね。

「秘密-トップシークレット-」の動機考察や各エピソードの感想を話しているので、こちらも参考にしてください。

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